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K-POP大型新人TREASURE 国籍は関係なく資質で決めた

YG ENTERTAINMENT日本支社 渡邉喜美代表取締役社長に聞く

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NIKKEI STYLE

日経エンタテインメント!

BTSやBLACKPINKの北米を含めた世界的な成功で、ますますグローバルマーケットでの存在感を高めるK-POP。"ネクストブレイク"探しが始まるなか、韓国で2020年、超大型ボーイズグループ「TREASURE(トレジャー)」がデビューを果たした。彼らはBIGBANGやWINNER、iKON、BLACKPINKらを擁するYG ENTERTAINMENT(以下、YG)の所属。同社が放ってきたグループのクオリティーの高さから、将来的に韓国音楽業界をけん引する存在となるスーパールーキーであることに間違いないだろう。

20年8月7日にシングル『THE FIRST STEP:CHAPTER ONE』で韓国でデビューして以来、TREASUREはすさまじい勢いでその人気をワールドワイドで伸ばしてきた。デビュー直後には、米ビルボードの「ソーシャル50」に同年デビューした韓国新人グループの中では最速でランクイン。以降も9月、11月には『THE FIRST STEP』シリーズのシングルを、1月にはアルバムをリリース。シリーズの累計売上枚数は100万枚を突破している。年末年始にかけては、韓国の主要授賞式で新人賞を相次いで受賞。Twitterによる「2020年、最も早く成長したK-POPスター」でも1位を獲得した。

日本では、正式デビューに先駆けて、1月5日から放送が始まったテレビアニメ『ブラッククローバー』のエンディングテーマ曲を歌うことが決定。曲名は『BEAUTIFUL』、「前向きで、夢に向かって諦めない思い」というアニメのテーマと彼ら自身の立場がオーバーラップした楽曲だ。初オンエア後はアニメのファンも巻き込んで、ツイートが50万件にも上り、Twitterの世界トレンドで1位に。同月22日には、事前告知なしで『BEAUTIFUL』のサプライズ配信を開始し、LINE MUSICなどでリアルタイムランキング1位を獲得。若年層やライト層への浸透ぶりを示した。

メンバー構成に隠された理由

そのTREASUREが3月31日、アルバム『THE FIRST STEP:TREASURE EFFECT』で、待望の日本デビューを果たした。すでに韓国でリリースし、18カ国のiTunesチャート1位を獲得したアルバムの全編日本語バージョンで、さらに初の日本オリジナル楽曲『BEAUTIFUL』が収録されている。

あまたあるK-POPグループの中で、TREASUREの特徴とは何か。YG ENTERTAINMENT JAPAN(以下、YGJ)代表の渡邉喜美代表は、大きく2つを挙げる。「初めての12人組という大所帯グループであることと、うち4人を日本出身メンバーが占めること。いずれもYGとしては初めての挑戦です」(渡邉氏、以下同)。もちろん、大人数グループも、日本出身メンバーがいることも、目新しいものではない。しかし、そこには韓国の他のプロダクションとは異なるYGとしての必然性があった。

TREASUREのメンバーは、18年~19年に放送したサバイバルオーディション番組『YG宝石箱』を経て選ばれた。今でこそ、デビュー前にサバイバルオーディション番組を放映することは、韓国アーティストの通例となっているが、YGはBIGBANGのデビュー(06年)時からこの仕組みを取り入れている、先駆け的存在でもある。『YG宝石箱』では過去最多となる29人の練習生がデビュー候補。そのうち7人が、YGJが独自に抱える練習生だった。デビューメンバーは、プロデューサーをはじめとしたスタッフの話し合いに、視聴者の投票も加味して決定した。

「国籍は関係なく、世界レベルで戦えるスキルや資質を持った人材、チームとしてのバランスを考えて選んでいくうちに、最終的にボーカリスト9人にラッパー3人の大所帯が出来上がりました」

 前述の韓国盤『THE FIRST STEP』シリーズの販売国別分布では、韓国はもちろん、日本の比率も高く、TREASUREにとってデビュー前から日本はプライオリティが高い市場に育っている。しかし、それだけが理由ではないと渡邉氏は語る。

「日本市場の拡大・強化を考えた際、日本出身メンバーがいることは、もちろん強みです。『ブラッククローバー』のエンディング曲のように、今後も日本独自の活動を積極的に行っていきたいという思いもあります。しかし、日本市場を考慮して日本出身メンバーを入れるプランがあらかじめあったわけではなく、国籍に関係なく、フラットに彼らが持つ資質を見た結果であるという点です。また、我々YGJとしては、日本支社から世界に通用するスターを輩出したいという気持ちがあったため、発掘・育成には力を入れてきました。今も常時オーディションを開催し、次なるスターを準備中です」

"YGJから輩出"という挑戦

K-POPの日本出身メンバーの多くは、渡韓して現地の練習生としてトレーニングを積むケースがほとんどだが、TREASUREの日本出身メンバーは歌やダンス、語学レッスンなど、韓国側と遜色ないトレーニングを日本で行なっている。練習期間は最も長いマシホで5年間、他のメンバーも平均2~3年間。共同生活を送りながら、朝から晩まで一日中、ほぼ休みなく練習を重ねた。

「当初は、練習生たちが本当に幼かったので、週末、新幹線などで東京に通っていましたが、中学校卒業を機に上京し、親元を離れて共同生活をスタートすることになりました。結果的に、これが非常に良かったですね。一緒に生活し、一緒にトレーニングを受けることで、チームワークが高まる一方で、競争意識も芽生えてきた。その後のスキルアップは見違えるほど速かったです」。定期的に韓国合宿も行い、韓国側の練習生とともにレッスンを受けたことも、自分の実力を客観視し、常に危機感を持つ良い機会にもなったという。

とはいえ、デビューが確約されているわけではない。ゴールの見えない日々、練習生の支えにつながったのは、YG所属の先輩アーティストらの活躍だったという。 「いくら『世界で活躍するアーティストを目指しなさい』と言い続けても、リアリティーに欠けてはモチベーションにつながりません。実際に先輩たちのライブパフォーマンスを見せることで、『頑張ってあのステージに立ちたい』『まだまだ足りない』とリアルに感じられたのではないかと思います」

YGスタイルの継承と進化

「大所帯」「日本出身メンバー」という"YG初"の試みがある一方で、当然ながら軸となるのは長年培ってきたYGスタイルとも言うべきDNAの継承だ。音楽のベースはヒップホップにあり、そこに紐付いた自己表現能力は必須。渡邉氏も「この人数と個性でYGサウンドを表現したらどうなるかは、ぜひご覧いただきたいところ」と胸を張る。さらにYGのアーティストと言えば、BIGBANGのリーダーであるG-DRAGONを筆頭に、セルフプロデュース力やクリエーティブ能力の高さも共通する資質である。事実、すでにリリースした楽曲には、メンバーのアサヒが作詞・作曲で、チェ・ヒョンソク、ヨシ、ハルトの3人も作詞で参加するなど、その片鱗が見て取れる。

しかし、従来のYGのボーイズグループと、少し方向性は異なるようだ。「一言で言えばアーティスティックな面とアイドル性の"ハイブリッド"がTREASUREの独自性になると思います。今のところ、クリエーティブ面では100%セルフプロデュースにこだわることなく、様々なクリエーターと組むことで表現の幅を広げていくつもりです。一方で、これまでのYGアーティストにはなかったような色があり、若く、親しみやすさもあります。これまで以上にファンとの距離が近い存在になると思いますし、様々なチャレンジを通して彼らの成長や魅力を活発にお届けするつもりです」

コロナ禍の中、日本デビュー時に来日するのは難しい状況だが、歌番組やイベントなどを含めて、リモートで日本のファンとも会えるような様々な企画を検討中。一方で、「ファンと触れ合うためにコンサートは必須」というYGとしてのスタンスにも変わりはないと言う。「デビュー前から応援してくれて、日本デビューを待ち続けてくれていたファンの皆さんはもちろんのこと、今後はTREASUREを少しでも多くの日本の方々に知っていただくことが重要だと考えています」。その積み重ねの先に、時代を背負って立つグループへの成長が待っている。

渡邉喜美
YG ENTERTAINMENT JAPAN CEO

 1968年生まれ、福島県出身。99年Avex Entertainment Inc.入社。Do As Infinityやdreamをはじめ国内外のアーティストのマネジメントを担当。2012年、YG ENTERTAINMENT日本支社の代表取締役社長に就任、現在に至る。

(ライター 横田直子)

[日経エンタテインメント! 2021年4月号の記事を再構成]

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