筑波大で挫折、留学で円形脱毛症 曲折経て人材会社へ大沢陽樹・オープンワーク社長(下)

大沢陽樹・オープンワーク社長
大沢陽樹・オープンワーク社長

国内有数の社員口コミサイトを運営するオープンワーク社長の大沢陽樹氏(36)。登録者数は410万人、投稿件数は1100万件(2021年4月時点)になり、国内最大規模の社員口コミサイトとなった。大沢氏は茨城県取手市の進学校、江戸川学園取手中学・高校(江戸取)から筑波大学、東京大学大学院に進学。生物学を専攻した後、紆余(うよ)曲折を経て人材系コンサルタントの道に進んだ。

江戸川取手高からAO入試で筑波大生物学類に入学した。

「解剖なんて無理だ!」。入学した直後、いきなり挫折しました。筑波の生物学類は、東京大学以上の研究施設がそろっていると、期待に胸を高鳴らせていました。iPS細胞など再生医療分野などの研究をやりたいと考えていましたが、マウスの脳をスライスする解剖の実習に立ち会い、気絶寸前に。自分には向いていないと悟ったのです。

筑波大学と言えば、寮生活が有名です。多くの新入生と寮生活をスタートさせましたが、早々に目標を失い、無気力な日々を過ごしました。当時の家賃は月1万円程度でしたが、部屋はかなり狭く、快適な生活環境とはいえなかった。その頃、担任にあたる生命環境系の町田龍一郎教授(当時)から「環境を変えてみたらどうだ。海外に交換留学するのもいい」と促されました。昆虫学の権威でしたが、非常に気さくな先生で、話をしているうちに海外に活路を見いだそうと考えるようになりました。

大学3年生の5月から1年2カ月、英マンチェスター大学に留学した。

一念発起して英語の勉強を始め、アルバイトも4つほど掛け持ちして留学資金をためました。TOEICで900点が取れるようになり、留学することができました。留学先の英マンチェスター大学は、英国ではケンブリッジ大学やオックスフォード大学に次ぐ、ノーベル受賞者を輩出する名門国立大学です。特に環境工学や生命科学では世界中から研究者や学生が集まり、ダイバーシティーな空間を形成していました。

最初は慣れるのに必死で、円形脱毛症になり、一時的に5カ所ぐらいハゲができましたね(笑)。欧米系のほかアジア系、アフリカ系と多様な人たちがいて、当初は意思疎通するのも大変だった。この大学で砂漠の緑化の研究をやりました。遺伝子工学を活用し、乾燥したストレス下で強い植物を育てるための研究にまい進し、このテーマで卒業論文を作成しました。

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