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働き方・学び方
次世代リーダーの転職学

2021/4/23

次世代リーダーの転職学

「ポータブルスキル」ほど社外市場価値を下げるものはない?

「グレートリセット」の二つ目は、「『ポータブルスキル(社外市場価値)』信仰から『特定領域でのプロフェッショナリティー』へ」です。

「自分の市場価値がどれぐらいあるか、教えてください」「市場価値を高めたいのですが、どこに転職するのがよいでしょうか」というような質問、相談をよく受けます。これと関連して、ポータブルスキルということがいわれて久しいですが、結論からいえば、そもそもポータブルスキルがあれば社外で共通して市場価値が高まるなどということはありえません。

ポータブルスキルは大きく分けて「コンセプチュアルスキル(仕事の進め方のスキル)」と「ヒューマンスキル(対人関係スキル)」で構成されると紹介されています。もちろん、この二つはどの世代のビジネスパーソンにとっても必須であり、スキルレベルが高いことが望ましいです。では、この二つのスキルがあれば、どのような場でも職務を全うできるのかといえば、中堅世代以上の皆さんにとって、そのようなことはありません。

このポータブルスキルを土台として、その上に、これまでの職務経験を積み重ね、肉付けしてきた特定の領域(業界・職種)での専門性、プロフェッショナリティーこそが、あなたが「ある特定の市場で価値がある」ということにつながり、それがミドル・シニア世代の人が「求められる」ということを意味します。

逆説的な言い方になるかもしれませんが、ポータブルスキルしか持っていないミドル・シニアにはどの場所でも市場価値は認められないでしょう。特定領域の専門性、プロフェッショナリティーを持つミドル・シニアがその特定の市場において高い価値を持つのです。

この連載でも折々触れてきた、「なんでもやります、できます」アピールのミドル・シニアほど魅力に乏しく、実際に発揮できる価値が少ないというのは、このことを指しているのです。ぜひ、「ポータブルスキル(社外市場価値)」信仰(幻想)を振り払い、自分の強み・主戦場をはっきり特定させましょう。

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