――「B」を何とするかが難しそうです。

あまり複雑に考える必要はありません。同じ職種の他の人が不得意そうだったり、嫌がったりすることの中から、自分が得意になる価値があること、好きになる価値があることを探す。おそらく選択肢はそれほど多くない。やるか、やらないかです。

「英語」「ITスキル」で収入増

それでも何か具体的な手掛かりが欲しいというなら、お金につながりやすいのは「英語」と「IT(情報技術)スキル」でしょうね。プログラミング一つ取っても、書店に行けば初心者向けの参考書がたくさん平積みされています。オンライン学習のサービスも充実しています。私自身、プログラミングは独学と実務の中で身に付けました。これからの時代に必要だと分かっていても、実際に学んで使える武器に仕立てられる人は少数派です。

やはり、独学でインプットしたスキルはできる限り、「実戦で生かす場」をつくりましょう。職場の面倒な作業はプログラミングで効率化できることが多いですし、学んだ語学スキルをまず副業で生かしてみるのもいい。転職という大きなキャリアチェンジを経なくても、コツコツ、じわじわ、キャリアの資産性を上げていくことは可能です。

――そうすれば、転職する際の選択肢も自然に広がりますね。

転職に臨むときに「交渉の仕方で年収が50万~100万円程度上がった」というようなことは、個人的には本質的でないと考えています。それよりは「会社員は会社から振られたことだけをやっていればいい」「この職種の人にこういう仕事はできない」といった固定観念を取り払うことが先決ではないでしょうか。世の中の新しい変化を無視せず、自分のキャリアと結び付けて考えていく姿勢が大切だと思います。

森山大朗(もりやま・たいろう)
早稲田大学卒業後、2002年にリクルートへ入社し人事・営業を経験した後、エンジニアに転身。新サービスの立ち上げやビズリーチでの求人検索エンジン開発を経て、16年にメルカリに参画。メルカリの検索アルゴリズム改善や人工知能(AI)を活用した新機能を開発し、エンジニア組織を統括。20年からスマートニュースで、AIを活用した広告プロダクトのオーナーとして開発マネジメントを担っている。

(ライター 加藤藍子)

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