元モー娘。の鞘師里保 5年のブランクは不安でした…
鞘師里保インタビュー(上)
2011年にわずか12歳でモーニング娘。の9期メンバーに選ばれ、高いパフォーマンススキルを武器に、"絶対的エース"としてファンを魅了してきた鞘師里保。しかし、15年に突如グループ卒業を発表し、一度は芸能界を離れて海外へと留学した。
そんな彼女が、20年9月に新たな事務所に所属、芸能活動を約5年ぶりに再開した。11月にはテレビドラマ『あのコの夢を見たんです。』に出演し、舞台やミュージカルにも挑戦するなど、女優業も本格化。5月には豊洲PITで、復帰後初となるワンマンライブも予定している。
5年前の芸能界との変化
5年ぶりに人前に出て、再びスタートラインに立った時は、どのような心境だったのだろうか。
「5年のブランクはやっぱり不安でしたね……。芸能界を離れている間に、もう忘れられちゃっているんじゃないかという気持ちも正直ありましたし。果たしてどう受け止められるのかが気になって、復帰する前の昨年5月に、インスタグラムを開設してみたんです。コメントが来なかったらどうしようとか思っていたんですけど、どちらかというと『これ偽物なんじゃない?』って逆に心配されちゃって(笑)。まだ私に関心を持ってもらえてるんだと分かっただけでも、うれしかったですね。
そのタイミングでインスタを始めたのにはもう1つ理由があって。自分もそうだったんですけど、コロナの影響でずっと家にいてしんどいと感じている人も多いだろうなと思ったんです。せめて、私を知ってくれている方だけにでも何か力になれればなというのも考えていました。
私がモーニング娘。にいた頃は、SNSがはやり始めたくらいだったんですが、今はなくてはならないツールになっているのが当時とは違いますよね。ただ、実際にやってみたらファンの方をすごく近く感じられて、再出発への力になりました。自分の性格的に、現在もあまりたくさん発信するタイプではないんですが、全く更新しなかったりすると心配を掛けちゃうので、ムラなく更新するよう気を付けています。
さらに5年前と大きく変わったなと思うのは、多様性が認められるようになってきたこと。結婚後も活動を続ける方などがいるように、『アイドルだからこう』みたいな風潮も薄れてきて、『いろんな人がいていいんだよ』という考え方に変化してきていますよね。それなら、私にもできることがあるかもしれないなという気持ちにもさせてくれました」
インタビュー(下)では、ニューヨーク留学や今後の活動などについて聞いた。
(ライター 阿部裕華)
[日経エンタテインメント! 2021年3月号の記事を再構成]
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