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newme(NIKKEI x C Channel)

「自分らしい選択ができる力を身に付けよう」リクルートホールディングス執行役員・柏村美生さん

2021/4/13

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かしわむら・みお 1998年リクルート入社。29歳の時に『ゼクシィ』の中国進出を提案し現場責任者として、中国版ゼクシィ『皆喜』を創刊。帰国後、ホットペッパービューティ事業長、リクルートライフスタイルの執行役員を経て、2019年4月にリクルートマーケティングパートナーズ社長。2020年4月より現職。
かしわむら・みお 1998年リクルート入社。29歳の時に『ゼクシィ』の中国進出を提案し現場責任者として、中国版ゼクシィ『皆喜』を創刊。帰国後、ホットペッパービューティ事業長、リクルートライフスタイルの執行役員を経て、2019年4月にリクルートマーケティングパートナーズ社長。2020年4月より現職。

日本経済新聞社(東京・千代田)と女性向け動画配信のC Channel(Cチャンネル、東京・港)が立ち上げた働く女性を応援するメディア「newme」。金融や政治、教育など各分野のプロフェッショナルをゲストに招き、従来の概念にとらわれない生き方を選ぶために必要な情報を提供していきます。今回はリクルートホールディングス執行役員の柏村美生さんに、女性マネージャーの強みや30代へのメッセージを聞きました。

自分を客観的に理解し、相手に伝える

――大人になってから価値観を変えるのは難しいことですよね。

「人は違うんだということを中国で学びました。友達に会ったらうれしいとか、おいしいものを食べたらうれしいとか、もちろん共通ポイントはたくさんありますがやっぱり違いがあります。バックグラウンドや教育などそもそも一人一人が違うので、人の考えを理解することよりは自分を客観的に理解することが何よりも大事だと思いました。客観的に理解できると自分の癖や強く出る価値観、得意や不得意がわかってきます。それをちゃんと伝えておくと、少なくとも相手には自分のことが分かってもらえて、チームとしてつながりやすくなります」

――新入社員など新しく入ってきた人が自分の期待値よりも低い場合、マネージャーとしてどのようにしますか。

「頼るからにはメンバーのスキルや仕事の進め方のタイプの見立てが大事になります。間違ったアジェンダを渡してしまうと登り切れなかったりとか、逆にすごく簡単すぎてしまうことが起きてしまいますので、メンバーのスキルやタイプの見立てをすごく大事にしています。オファーするアジェンダのミスで、うまく進んでいないこともあります。そのときはサポートに人をアサインして、成果を出さないと仕事にならないので6~7割のところまではたどり着いてもらうようにサポートしています」

愛情を持って率直なフィードバックを

――一般的に女性のマネージャーは浸透していませんが、工夫していることはありますか。

「あえて男女で分けると、女性が得意なこと不得意なこと、そして男性が得意なこと不得意なことは大きなカテゴリーとして傾向があると思っています。私が女性のリーダーとして得意なこと不得意なことあると思っているので、男性のリーダーが多いなかである意味強みでそこは生かそうと思っています。メンバーの育成で言うと、女性は共感したり場を理解したりする力が男性よりも高い傾向があると思います。経営のチームとしてもそうですし、例えばメンバーに戦略を共有する場の作り方とかも、たぶん女性リーダーのが得意なんじゃないかと思います。もちろん男性でもそうですが、女性のリーダーの方がよく気がつくと思います。」

――もし気が付いたときは言いますか。

「言いにくいこともありますが、私は率直なフィードバックこそが本人のためになると思っていますので言います。その方が本人が気付けますし、ふわっとお伝えしてできなかったとなると、これは伝える側の責任かなと思っています。ちゃんと愛情を持って率直に伝えることを大事にしています」

大事にしたものを選べる社会に

――これからどういう社会になってほしいですか。

「物理的に子供を産むとか介護をするとかは女性だと何となく決まっている社会で、途中で退職してしまったりプロモートを諦めてしまったりということがあると思っています。一方でこれだけ社会の構造が変わってきて、働き方もどんどん多様になっています。みんながもっと欲張って、欲張った結果、大事なモノを選ぶのは個人ですからやっぱり仕事辞めますとかはいいと思います。やっぱり選べる社会がいいなと思っています。これは女性だけではなくて、男性の育児休暇や介護もそうですし、自分が大事にしたものを選べるという社会にしたいと思っています」

――そのなかで女性が活躍するために必要なものは何ですか。

「もっとも大事なことは、仕事ができるようになるということです。結婚して出産して育児休暇をとり、その後に自分が働きたい働き方やこの仕事がしたいという選択肢を持つためには、仕事ができるというのが大事な武器になります。早いタイミングでビジネススキルを身に付けることを社内でもよく言っています。ビジネススキルを身に付けて、自分でできることのなかで選択をする力を女性が付けると本当に働き方も選べると思います」

――失敗は早めにとも言いますね。

「そう思ってやることが大事だと思います。私は新規事業の撤退をしていますし、うまくいかなかったことがあるなかで、すごく悔しい思いやもっとああいうことができたんじゃないかと思うことがあります。でもその経験が無駄だったというとそうではないと思います。中国は最後撤退をして帰ってきて本当に悔しいことでしたが、今がいいことは大事だけれども、未来に価値をつなげるかが勝負だということを相当たたき込まれたんだと思います。経験して、失敗して、脳天かち割られて、今があると思っています」

――最後に、30代へのメッセージをお願いします。

「個人個人が自分らしく選択できる力を付けることが大事だと思います。自分にとって居心地がいいとか、自分にとって大切なことは何だろうと自覚しておくことが、選択肢を選べる大きな力になると思います。そのためにはメタ認知力、すなわち自分を客観視する力を上げた方がいいかなと思います。自分は何がしたいのか、好きなことや嫌いなことを自覚する癖を持っておくと、選択肢の置き方や選び方で自分らしく選ぶことができます。そういう力を付けて、自問自答をすることを増やしていった方がいいと思います」

(この企画は日経とC Channelが共同で展開しています)