大企業とベンチャーが同列に比較されている

もう一つ興味深かったのは、内定を取得している企業名です。ほとんどのインターンが複数企業から内定をもらっていましたが、それらに共通性がなかったのです。

まだわかりやすいのは、外資系ヘッジファンドと国内系証券から内定を受け、最終的に国内系証券に決めたインターンです。ただ、国内系証券を選んだ理由が「外資系にいるような天才やとがった人たちが少ないので、勝ちやすそうだったから」というのもある意味時代を感じさせます。

また別のインターンは、せっかくの新卒のタイミングなんだからできるだけ様々な企業に話を聞きたいと言っていました。結果として彼は5社以上から内定をとっていましたが、その内定先には大企業だけではなく、中堅中小企業も含まれていたのです。

「面接の練習として受けたの?」

そう尋ねた私に対して彼はこう答えました。

「受かったら行きたいと思える先しか受けていません」

「ではなぜ中小を?」

「企業規模があれば活躍の場が広がりますよね。けれども、今小さくても伸びしろが大きくて本当に成長している会社なら、活躍できるのは僕のような元気な若手だと思えたからです」

同じような答えは、別のインターンも話していました。

「数百人規模の小さな会社なので、任せてくれる役割が大きそうだと思って選びました」

「最終面接で社長と話ができて、『私が求められている』と実感できました」

もとから同じ会社に10年以上勤務するつもりがなく、求められている実感や、期待される役割に応じて働きたい。それが今どきの優秀な新卒のキャリア観なのかもしれません。

大企業神話が崩れていく

私はかつて外資系、国内系それぞれの大企業に勤務していたので、大企業のすばらしさを知っています。大企業とは元から大きかったのではなく、小さな会社が競合に打ち勝ち成長した姿に他ならないからです。そこには学ぶべき成功体験が数多く存在しています。

その一方で私は自分で起業もしており、今はまだ小さいものの、急成長を目指しているコンサルティングファームを経営しています。チャレンジングな投資や素早いピボットなどを経験しながら、時に失敗しながらも、大企業ではありえない成長を実感する日々を送っています。

大企業の良さも、中小企業の楽しさも知る立場で、若者たちに助言する際には正直迷いがあります。

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