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イラストはイメージ=PIXTA

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これから社会に出る人たちに「大企業と中小企業、どちらに入りたい?」と尋ねたとしたら、大半はもちろん大企業でしょう。しかし、人生100年時代にもなると、大企業ならではのメリットが、キャリアの中で迷いを生じさせることも増えてきました。これからキャリアを積んでいくためのスタートラインをどう設定すればよいのか。人事制度を設計する立場から説明します。

10年勤め上げない前提の新卒たち

私が経営するセレクションアンドバリエーションは本社が大阪にあり、大阪でインターンを募集する人事コンサルティングファームという珍しさもあって、常に10人以上の優秀なインターンが在籍しています。

インターンといっても、よくある「自社の採用試験」としての位置づけではなく、むしろ弊社で実力をつけて、良い会社に就職する支援をするタイプの、ちょっと珍しい形式です。その分採用時に学生を選別していますが、インターン卒業生は外資系コンサルティングファームや、日本での平均年収トップの某社や、最大手の総合商社や大手生保などに就職していったりします。ちなみに2021年度からようやく自社での新卒採用も実施したので、22年度からはさらに拡大する予定もあります。

さて、そんな中で先日、インターン生を集めての就職支援のzoomミーティングを開きました。卒業生たちの成功体験から学ぶとともに、今頑張っているメンバーの現状を共有することなどが目的です。そんな若い人たちの場で私はこんな質問をしてみました。

「最初に入った会社で30歳まで勤務していると思う人は挙手してみて」

その場には10人ほどが参加していましたが、挙手したのはわずか2人でした。時代の変化を痛感した瞬間ですが、興味深かったのは志望業種を問わずに手が上がった点です。こういった傾向は、もしかすると優秀な若者限定の話かもしれません。

だとしても、優秀な学生がすでに終身雇用を期待していない、という事実は驚くべきことです。企業側の人事部としても、そのことを前提として制度と運用を考えなければいけないでしょう。

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