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M-1王者マヂカルラブリー 酷評から復活への道のり

マヂカルラブリー インタビュー(上)

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NIKKEI STYLE

日経エンタテインメント!

2020年末の漫才日本一決定戦『M‐1グランプリ』でチャンピオンになったマヂカルラブリー。優勝後は、朝の情報番組から年末年始の特番まで、様々な番組から引っ張りだこになり、お茶の間にも浸透してきた。1月1日に実施した無観客配信ライブ「マヂカルラブリーno寄席」のチケットが口コミで1万7000枚売れ、吉本興業の配信ライブ売り上げ歴代1位になるなど、話題・人気共に急上昇中だ。

そんな彼らも、さかのぼること3年前の『M‐1』では、初のファイナリスト入りを果たすも最下位に沈み、苦しんでいた時期があった。お笑い界を代表する"リベンジ芸人"として、再スタートからの道のりを振り返ってもらった。

野田クリスタル 17年の『M‐1』では、ネタの直後に「芸人として終わったな」と思いました。『M‐1』で負けた人が戻る控え室って真っ白で、『ドラゴンボール』の「精神と時の部屋」みたいなんですよ。

村上 そんなことない。そう見えてたんだ(笑)。

野田 色がなくなっちゃって。

村上 普通にテーブルとか置いてあったよ。

野田 奥行きが分からないくらい真っ白。本当にうなだれましたね。

村上 確かに、「自分たちは面白くないんじゃないか?」って考えさせられたというか。それまでやってきたことすべてを疑いそうになりました。

野田 あそこで完全に道が途絶えたと思いましたから。『M‐1』って、本来なら決勝に残っただけでめでたいことなのに、まさか「自分たちの漫才を終わらせるための決勝になるなんて……」と。

村上 検索したら、「日本で1番面白くない漫才師」って書かれてて、あれはホントに悲しかった。

野田 中には褒めてくれている人もいたんですけど、その人たちも一緒に叩かれてたんで(笑)。

「ごめん」と言われ泣く寸前

17年は、審査員の上沼恵美子がマヂカルラブリーに83点をつけ、「一生懸命頑張ってるのは分かるけど、好みじゃない。よう決勝に残ったなと思って」と酷評。以降、野田は大きな賞レースで勝ち上がるたびに、「えみちゃん、待っててねー!」「えみちゃん、ありがとー!」など、上沼を意識した発言を連発してきた。20年末の『M‐1』でファイナリストに返り咲き、センターマイクの前に立った野田は、「どうしても笑わせたい人がいる男です」と自己紹介してからネタを展開。注目の結果は、上沼が94点と高得点をつけ、「バカバカしさが突き抜けるっていうのはもう芸術や。3年前のことはごめん。申し訳ない」と謝罪しながら笑顔を見せることになった。

野田 怒られたことを僕がいろんなところで言いすぎたんでしょうね。あそこで謝られたときは、ちょっと焦りました。「ごめんな」って言われたときに泣きそうになっちゃって。「違うんです、違うんです、こっちは感謝しかないです」と言いたかった。

村上 厳しかった人に優しくされると好きになっちゃうよね。あれはずるい(笑)。

野田 最終決戦で僕らに入れてくれなかったときはズッコケそうになりましたけど(笑)。また『M‐1』で厳しい審査員とバトルするような、新たなチャレンジャーが生まれればいいですよね。

『M‐1』で最下位になり世間から叩かれたとき、支えになったのは芸人仲間の励ましだったという。そこで優しさに甘えず、自分たちの笑いを突き詰めていった結果が今につながったと野田は語る。

村上 芸人は、あそこに立つ大変さと評価されることの難しさを知ってるんで、特に負けた人に対してはみんな優しいんです。決勝戦で敗退したあと、生配信で千鳥さんが「そのままでいいんだ」というようなことを言ってくれて、めちゃくちゃ救われました。確かに千鳥さんも最下位を経験しているし、しかも2連続で、僕らよりキツかったと思うんです。同じ経験をした人が言ってくれたっていうのが1番説得力があった。

野田 その優しさに甘えちゃうこともあるんですけどね。ただ、そこだけに頼ってしまうとずっと結果が出ないことになるんで。この2人でやれることは限られているから、どうやったら伝わるのかを突き詰めていくしかないんです。

村上 あんまり動かず、しゃべくり漫才にするとかはできないんで。

野田 もしそれをやるなら、別のコンビを組むしかない。

村上 17年の『M‐1』以降、大きく変えたところはないけど、もう同じ目には遭いたくない(笑)。どんな状況でも「ここは絶対外さない」という笑いどころを作ったっていうのはあるかな。

野田 そう、安心してできる箇所を入れるようにはしました。1回地獄を味わった恐怖があるんで。予選とは違って、決勝でスベったらおしまいですから。

その後、18年には『キングオブコント』で決勝に進出。ここでようやく沈んでいた野田の気持ちにも変化が訪れたという。さらに20年には『R‐1ぐらんぷり』で、野田がピン芸人日本一の称号を手にすることに。この『R‐1』の優勝が、同じ年の『M‐1』の行方を大きく左右することになった。

村上 『キングオブコント』は7位で、印象は薄かったかもしれないですけど、検索したら「マヂカルラブリー面白かった」っていうツイートが出てきたんで、僕は単純にうれしかったです。

野田 『キングオブコント』でちょっとだけモヤモヤが解消されたというか。だから長かったですよ。半年くらいは不安なままで漫才やってましたから。『R‐1』で優勝できたことで、その後、松本(人志)さんや今田(耕司)さんと接する機会ができて、いろんな意見をもらえたんです。それで、『M‐1』の場で"よそ者"っていう疎外感を感じなくなったかなと。審査員席で(サンドウィッチマン)富澤さんが、「野田っていう人間に慣れた」って言ってましたけど、そういう部分がすごくプラスに働いたと思います。『R‐1』で優勝していなかったら『M‐1』はさすがに優勝できていなかった気がします。

村上 もっと時間かかったかもしれないよね。

次回は、『M-1』決勝直前の気持ち、優勝の要因などについて聞く。

(ライター 遠藤敏文)

[日経エンタテインメント! 2021年3月号の記事を再構成]

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