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ヒット商品に共通する発想とは?

今回は久しぶりにクイズから話を始めたいと思います。日清食品の「カップヌードル」、ヤマト運輸の「宅急便」、パイロットの消せるボールペン。これら3つの商品やサービスにはある共通点があります。一体それは何でしょうか。

業界はまるで違いますが、日本人なら知らない人はいない大ヒット商品ばかりです。そのヒットの裏には共通の思考法が隠されているのです。

世界初のカップ麺であるカップヌードルの開発は苦労の連続でした。なかでも、大量生産にてこずり、麺がカップにうまく入ってくれなかったのです。そこで考え出されたのが、麺にカップを上からかぶせる方法です。これによって量産が可能になり、ヒットにつながったわけです。

1970年代、運送業界は大型トラックによる大量長距離輸送がビジネスの中心でした。それに反してヤマト運輸は、一般家庭の小口の荷物を集め、全国に届けるビジネスを考え出しました。それが、今や私たちになくてはならないサービスへと成長していきました。

パイロットの消せるボールペンはもはや説明の必要はありません。消えてはいけないはずのボールペンのインクを消せるようにして、顧客のニーズをガッチリとつかむことができました。加えて、書いた文字を摩擦熱で消すというアイデアも秀逸です。

こんなふうに「逆転の発想」から生まれたビジネスや商品がたくさんあります。あえて常識に反して考えてみる。それが今回のテーマである「アンチ思考」(逆説思考)です。

常識をひっくり返す3つのパターン

検討すべきテーマが見つかったら、前提となっている事実や条件を元にして考えるのが普通のやり方です。ところが、そこにこめられた暗黙の前提が発想の制限になっているかもしません。

たとえば、ショッピングモールに新しい企画を考えるとします。そこでは「買い物をする」「食事ができる」のが当たり前。常識として私たちに染みついています。

そこで、これらを一度ひっくり返して、逆の前提を条件としてセットしてみます。「買い物をしない」「食事ができない」といったように。

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