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ツイッターを積極活用し、ファンとの交流につなげている

ツイッターを積極活用し、ファンとの交流につなげている

 業種や規模はもちろん国境をも軽々と飛び越えて次々に効果的な策を打ち出し、企業を成功に導く。こうした「プロ経営者」と呼ばれる人たちの一人がハロルド・ジョージ・メイ氏だろう。赤字状態だったタカラトミーの社長となるや、わずか数年で最高益へと業績をV字回復させた。そのメイ氏は2018年、新日本プロレスリングの社長に就いて、新たなファンを呼び込んだ(2020年10月に退任)。メイ氏の「仕事人秘録」の第20回では、SNSの活用法を紹介します。

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プロレスはファンとの交流が必須のビジネス。選手一人ひとりにそれぞれファンがいる。だから選手が直接ファンと交流できるソーシャルメディアとの相性がよいという。SNSの活用には前向きだ。

SNSとプロレスは相性がいいと思います。日本のSNS利用率は高いので、使わない手はありません。69歳までの男女の7割以上が「LINE」や動画配信サービスの「ユーチューブ」を利用しているという調査結果もあります。フェイスブックやツイッターも利用が広がっています。

プロレスとツイッターは切っても切れない関係にあります。新日本プロレスは2009年に公式アカウントを開設しました。ツイッターの日本語版ができたのが08年ですから、かなり早い段階での導入だったと言えるでしょう。

プロレスファンはツイッターから情報を得ることが多いのです。対戦カードや選手のコメント、新商品情報などを公式アカウントから配信しています。新日本プロレスのフォロワーは日本語アカウントで38万人、英語は10万人います。

さらに、選手一人ひとりがツイッターアカウントを持っていて、頻繁につぶやいています。選手全体のフォロワーの合計は1千万人近くいます。1千万人に声が届くメディアって結構な影響力だと思いませんか。

ツイッター利用が根付いたのは、プロレスの情報がなかなか得られないという側面もあります。テレビなどマスメディアからの情報は少なく、専門誌も多くありません。だからプロレスはSNSとともに独自の進化を遂げました。ある意味、新日本プロレスはSNSに助けられているのです。

試合の生配信を見ながらツイッターでつぶやくプロレスファンが多いので、試合と他の人のつぶやきを同時に楽しむのが人気の観戦スタイルとなっています。「今の技はすごい」とか「あれは痛そう」とか。応援だけでなく、参加型になっているのです。

ファン同士がつぶやき合うので、家族や周囲にプロレスファンの人がいなくても共感しあえるバーチャル空間ができているのです。

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