今季、これまで定番としてなじみあるものが、ふたたびトレンドインしていたり、ステイホームもちょっとの外出も楽しい、今の時世に合ったアイテムの注目度が増しているなど、装いが楽しくなりそうなトピックが届いている。各ショップのバイヤー・プレスなどお洒落(しゃれ)の達人にもヒアリングし今買うべきアイテムと、その着こなしについてまとめた。さあいよいよ春、新しい季節、まずは装いで気分をあげよう!
Keyword 英国クラシックのタフさを漂わせる「ビデイル」
■BARBOUR(バブアー)
スポーティーかつ武骨さを醸し出す
乗馬用ジャケットとして1980年に誕生したモデル「ビデイル」。ラグランスリーブで、短めの丈なので、スポーティーな印象が強い。名作ゆえに、各セレクトショップからも別注が続々登場。OFFスタイルにはもちろんのこと、あえてスーツと合わせることでカジュアルダウンを狙っても、今っぽさを演出できる。

ファッション業界の洒落者たちはバブアーをこう着る!
ナノ・ユニバース メンズドレスバイヤー 福島雄介さんの着こなし

シックな雰囲気を都会的にまといたい
こちらはナノ・ユニバース別注のビデイルでデニムライクなコットンストレッチ生地を採用。「都会的なコーディネートを主軸にしつつも、どこか抜けた印象にしたいときや外しのアイテムを取り入れたい気分の時にひかれるアイテムです。色はブラックで程よいカジュアルさがあるため、タイドアップやジャケットスタイルに自然となじんでくれます。明るめのネイビーダブルのスーツに遊びの効いたネクタイでモダンな印象に仕上げました。色柄は落ち着いていながらも、タイドアップという印象をデニムライクなバブアーでカジュアルダウンさせ、クラシックすぎないよう都会的にコーディネートしています」
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ビームスF アシスタントバイヤー 芹沢良輔さんの着こなし

差し色で重さを軽減した休日スタイル
最近は休日にもよくウールパンツをはいているという芹沢さん。「ウールパンツだからといってジャケットを着るというよりは、ニットなどで合わせることによって大人のきれいめなリラックススタイルを演出したいですね。バブアーのピーチド素材の『ビデイル』を、ウールパンツとコットンニットでコーディネートしました。ジャケットを合わせると堅く見えてしまうため、あえてジャケットは羽織らず、ゆったりとした(サイズアップして着ている)淡い色のサックスブルーのニットを合わせ、重く見えてしまいがちなブラックカラーのバブアーを軽く見せられるように取り入れました」
Keyword 半世紀近くの歴史を持つ名作「シグニチャーローファー 」
■J.M.WESTON(ジェイエムウエストン)
変わらぬシルエットで極上の足なじみをいつの時代も
1946年に誕生し、変わらぬシルエット、グッドイヤーウェルト製法という変わらぬ製法で、現代に受け継がれている。シグニチャーローファーに限らず、同ブランドには名作が多い。ゆえに、その”変わらぬスタイル”を支持する愛用者も多いのだ。足元からさりげなく香らせる、エスプリの効いた、フレンチエレガンスが装いに品を添えてくれるはずだ。

ファッション業界の洒落者たちはジェイエムウエストンをこう履く!
トゥモローランド プレス 川辺圭一郎さんの着こなし

ボリュームあるシルエットにマッチ
「ややゆったりしたフォルムが増えてきているなかで、このゴルフは靴自体にボリュームがあるためバランスがとりやすく、ついつい履きたくなる一足。バンドカラーシャツ、カーディガンなどクラシックなスタイルにデザイン性の強いマドラスチェックでボリュームのあるコックジャケットを合わせて現代的なプレッピースタイルを表現。ソックスはアウターに合わせてオレンジを選択」
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ビームス プレスチーフ 安武俊宏さんの着こなし

色あせない名作同士が競演
「会社でサステナブルプロジェクトに入っているからか、色あせないオーセンティックなものに改めてひかれます。このジェイエムウエストンのシグネチャーローファーは、この冬に黒とこげ茶の2色買いしました。20年の鬱憤を晴らした感じです。合わせたアイテムも501だったりレマメイヤーだったりと、色あせない物にしているのもポイントです」

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