初任給をどう使う? 収支を把握、投資より生活費確保いまさら聞けない大人のマネーレッスン

2021/3/31
初めての給料の注意点は?(写真はイメージ=PIXTA)
初めての給料の注意点は?(写真はイメージ=PIXTA)

もうすぐ新年度が始まります。

4月入社の人は、4月下旬から5月にかけて、初めての給料を受け取るでしょう。正社員であれば、多くの場合、アルバイトよりも高い賃金を得られるはずです。

ただ、いくら収入があっても、それ以上にお金を使ってしまうと、遠からず家計は破綻してしまいます。当たり前に思われるかもしれませんが、お金を管理するうえで、もっとも大切なことは「収入」と「支出」のバランスです。

特に注意しておきたいのが、最近利用者が増えているキャッシュレス決済です。キャッシュレス決済のうち「後払い」式のものは、場合によっては、収入よりも多くお金を使うことができてしまいます。

今回は、この春働き始めた人に知っていただきたい、お金との付き合い方、貯蓄や投資の考え方をご紹介します。

勘違いは禁物 初任給は手取りが多い

お金と上手に付き合うには、まずは収入を把握しておく必要があります。

収入は、勤め先から受け取る「給与明細書」で確認できます。

給与からは、税金や社会保険料などが天引きされます。実際に手元に入る金額、いわゆる「手取り」は、会社が提示している額面給与よりも少なくなります。この「手取り」を「収入」として考えましょう。

入社1年目、特に4月の手取りは、通常の手取りよりも多いことがあります。4月入社の場合、雇用保険は当月に差し引かれますが、厚生年金・健康保険の保険料は、翌月5月から支払いが始まる場合があるからです。

また、住民税は前年度の所得に対して課税されるため、入社1年目は住民税の支払いがありません。入社2年目以降は住民税を支払うため、仮に給与が増えたとしても、手取りは思っていたほど増えない可能性があります。

天引きされた税金や社会保険料は、給与明細に記載されています。毎月チェックしておきましょう。

支出は、キャッシュレス決済での支出は明細書で確認し、現金での支出はレシート・領収書などを保管しておき、月末にまとめてチェックしましょう。スマホの家計簿アプリを利用するのも一つの手です。

先述しましたが、キャッシュレス決済の利用額には注意してください。キャッシュレス決済の利用限度額の設定によっては、収入を超えた買い物ができてしまいます。少なくとも1週間に1度は、キャッシュレス決済の利用明細をチェックするようにしましょう。

「リボ払い」は収支のバランスを崩すことも

仮に、収入を超えた決済をしてしまったときは、「分割払い」や「リボ払い」など、いわゆる「借金」で対処することになります。決して安くない利息を支払う必要があることを覚えておいてください。

たとえば、クレジットカードの「リボ払い」は、カードの利用額に関係なく、毎月一定額ずつ支払う方法です。支払い終えていないお金……つまり借り入れているお金には、利息や手数料が発生します。利息は、どのカード会社もおおむね年率15%、1カ月あたり1.25%程度です。

たとえば、4月に20万円、5月に15万円、6月に17万円、7月に15万円、8月に15万円をリボ払いで決済して、毎月15万円ずつ返済する場合。利息・手数料は以下のようになります。

■4月 20万円-15万円
借り入れ残高5万円
利息/手数料625円
■5月 (5万円+625円)+15万円 -15万円
借り入れ残高5万625円
利息/手数料632円
■6月 (5万625円+632円)+17万円-15万円
借り入れ残高7万1257円
利息/手数料890円
■7月(7万1257円+890円)+15万円 -15万円
借り入れ残高7万2147円
利息/手数料901円
■8月(7万2147円+901円)+15万円 -15万円
借入残高7万3048円
利息/手数料913円

(※)利息は1カ月あたり1.25%で計算 小数点以下は切り捨て

8月末の時点で利息を含めた借入金は7万3961円。5カ月間の利息・手数料は、約4000円です。借り入れたお金の元本が減っていないため、利息が増え続けています。

このように収入を超えた支出をしてしまうと、収支のバランスが崩れかけているところに、さらに高い金利や手数料をとられるという悪循環に陥ってしまいます。クレジットカードを利用する場合は、手数料のかからない「一括払い」あるいは「2回払い」で支払いましょう。

また、「ボーナス払い」であれば原則手数料がかかりません。やむを得ない事情で支出が収入を超える場合で、ボーナスで賄える金額であれば「ボーナス払い」を選択するとよいでしょう。

ただし、新入社員の場合は最初に支給されるボーナス(夏のボーナスなど)は少ないか、支給されない場合が多いようです。また、ボーナスをあてにする支出が習慣にならないように、その点にも注意が必要でしょう。

次のページ
投資の前に、まずは半年分の生活費を確保