M―1準優勝おいでやすこが コンビ誕生に妻の助言

「R―1ぐらんぷり」5年連続決勝進出のおいでやす小田と、同大会で2019年にファイナリスト入りした、こがけんのピン芸人同士によるユニット、おいでやすこが。19年に結成したばかりだが、昨年の「M―1グランプリ」で準優勝に輝いた。

おいでやすこが 左/こがけん 1979年2月14日生まれ、福岡県出身。右/おいでやす小田 78年7月25日生まれ、京都府出身。共に子供の頃からのお笑い好きで、こがけんは「ひょうきん族から加トちゃんケンちゃん、とんねるずさん、ダウンタウンさんと、一通り見ていました」、小田は「僕はダウンタウンさんと、そのファミリーにドハマリして、録画したものを繰り返し見ていました」。公式ユーチューブ「おいでやすこがチャンネル」を配信中。吉本興業所属

「M―1」では5番手で登場し、カラオケに行っても盛り上がらないというこがけんが、小田に曲のチョイスを相談するネタを披露。こがけんが歌う曲がことごとくヒットソングによく似た別の曲で、小田がそれに激しくつっこむたびに会場が沸き、ファーストラウンドを1位で通過した。最終決戦でも歌とツッコミでたたみかけるネタで笑わせた。結果は惜しくもマヂカルラブリーに敗れたが、松本人志と上沼恵美子が票を入れた。

「M―1」以降は休みがないそうで「20年憧れていた生活がやっとできている充実感がすごいです。1カ月前まではゼロだったのに。どれだけ忙しくても楽しくてしょうがない。どんな仕事でも受けたいと、マネジャーさんに言ってます。40歳過ぎてるんで、6時間は寝かせてもらってますけど」(小田)、「僕は膝と腰を痛めてるんで、整骨院だけは通わせてと伝えてます(笑)」(こがけん)と話す。

コンビ結成の裏には、小田の妻による助言があった。「19年の5月ごろに大宮よしもとラクーン劇場で、ピン芸人にツッコミ芸人がつっこむイベントがあったんです。こがけんにツッコんだとき、ものすごくウケて」

「毎年『M―1』には誰かと組んで出ていたんですけど、うちの奥さんが『そんなに手応えがあったなら、こがけんさんと出てみたら?』って。すぐに電話しました」(小田)。「最初はびっくりしましたけど、自分を選んでくれてうれしかったです。大宮ではニヤニヤしてしまうくらい気持ちよかったんで」(こがけん)。

ネタ作りは「ツッコミは小田さん、歌の部分は僕が考えるので、半々ぐらいのイメージ」(こがけん)、「ピンネタとピンネタを組み合わせる感じなので、設定をどうするかとか、いかに自然に歌に入れるかとか、そのあたりを話し合いながら決めている」(小田)という。

コンビとしての目標を尋ねると「ラジオでも地方局でも何でもいいから、2人のレギュラー番組をやりたい」と小田。一方で、関係性はまだ手探り状態らしく「お互いに知らない部分が多くて、同学年だったというのもこの間発覚したんです。このコンビがずっと続くとは思っていないんで、ピン芸人としての活動もやっておかないと」(小田)。「小田さんは賞レースが1番だから、『この人となら優勝できる』っていう人が現れたら僕と別れて別のコンビを組むと思います(笑)」(こがけん)と、どこかよそよそしさが残るところも、ユニットコンビならでは。

公式ユーチューブでは漫才だけでなく、コントも披露している。今年の「キングオブコント」にも注目だ。

(「日経エンタテインメント!」3月号の記事を再構成 文/遠藤敏文 写真/中村嘉昭)

[日経MJ2021年3月19日付]

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