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人気高まるVTuber その数1万人を突破 海外も注目

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日経エンタテインメント!

コロナ禍のエンターテインメント業界において、存在感を増すYouTube。なかでもイラストで描かれたキャラクターが配信を行うバーチャルYouTuber(VTuber)の活躍が著しい。ファンがお金を払って応援コメントを送る「投げ銭」でも、YouTubeの世界上位3位までは日本のVTuberが占めるという。

VTuberはいつ頃から登場し、どうやって広がっていったのか。2017年からVTuberの人気ランキングを調査しているユーザーローカルの伊藤将雄代表取締役社長に話を聞いた。

◇  ◇  ◇

「VTuberの先駆け的存在といわれるのが、2016年に登場したキズナアイさん。実は2011年頃からAmi Yamatoという人がロンドンで3Dキャラクターを使った配信をしているのですが、現在のVTuberとは一線を画している印象があります。やはり現在のVTuberのポップなイメージを作り上げたのは、キズナアイさんだと思います。

彼女に続く形で、3DCGを使った、表情や手足の先までしっかりと動く高性能なVTuberが出現し、人気を博しました。ただ、当時は数人ほどしかVTuberは存在していなかったんですね。それが現在は1万3000人を突破しています。

きっかけになったのが、平面のイラストがそのまま動く『Live2D』という技術です。18年の初頭ごろからこの技術を利用したVTuberが多数現れました。

平面イラスト型と3DのVTuberが異なる点は運用コストです。3DのCGキャラクターを運用するのは技術的にも難しく、また多くのスタッフを必要とします。アニメ作品を作るイメージですね。しかし、2DのVTuberは、Live2Dとスマホのカメラだけで配信ができる。いつでも気軽にライブ配信を行えるんです。これにより、ユーザーとの関係性も近くなり、配信者と視聴者のインタラクションも活発になっていきました。

私が画期的だったと思うのは、(VTuberグループ)にじさんじの月ノ美兎(つきのみと)さんの出現ですね。初めは女子高生で学級委員長という設定で出てきましたが、その後『中の人が透けて見える』という、ある種の奔放なキャラ作りで話題となりました。それまではアニメと声優の関係に似た『キャラクターを演じ切る』というのがVTuberの基本の型でしたが、月ノ美兎さんの出現以降、自由な配信が人気となったのです。

にじさんじに続き、20年になって躍進を遂げたのが、VTuber事務所『ホロライブプロダクション』。特に戌神ころねさんや、兎田ぺこらさんは、とても勢いがある。どちらもサービス精神過多でユーモアに富んでいるので、人気なのも納得できます」

絵師とVTuberの関係

最近、注目を集めているのが「絵師」と呼ばれる、キャラクターを描くクリエーター(イラストレーター)たちだ。絵師がきっかけでVTuberをフォローする人も増えている。

「もともと、初期のVTuberのデザインを手掛ける絵師には、有名な方が多かったんです。例えば輝夜月(かぐやるな)さんはMika Pikazo(ミカ ピカゾ)さん、キズナアイさんは森倉円さん、そして天神子兎音(てんじんことね)さんはいとうのいぢさんなど、トップクラスのクリエーターがデザインを担当しています。

その傾向が一気に強まったのが18年。Live2DのVTuberが数百人単位でデビュー。それに伴い、たくさんの絵師たちがVTuber市場に進出しました。

2Dの良さは、描き手のタッチがそのまま反映されること。見る側としても、自分の好きなイラストがVTuberになるわけです。

例えば、しぐれういさんという、Twitterで非常に人気が高い絵師がイラストを手掛けた大空スバルさんは、デビューに当たりいいスタートダッシュを切ることができました。そして、今度は大空スバルさんのファンになった人が、しぐれさんのファンになるという流れも生まれました。絵師の人気でVTuberに注目が集まり、VTuberが成長するとともに、絵師にもファンが付く。つまり、絵師とVTuberの人気が相互で行き来するようになったのです。

最近は、絵師自身がVTuberを手掛けるというのがトレンドの1つです。佃煮のりおさんという漫画家が犬山たまきさんというVTuberをプロデュースしていますが、現在、人気を上昇させています(記事「佃煮のりお VTuber、2次元キャラが気づかせた面白さ」参照)。こういったクリエーター主導のVTuberの出現はこの半年ほどで加速している流れですね」

VTuberとの関係性が深まる感覚

VTuberの配信を見ると、ゲームをしたり雑談をしたりといったライブ配信が中心。その人気の秘密はどこにあるのだろうか。

「『ライブ配信中のVTuberに話しかけられる』という行為は、やはり特殊な体験で、替えの効かないサービスだと考えています。自分の好きなイラストで描かれたVTuberに話しかけることができ、しかも答えてもらえるかもしれないのですから」

VTuberの配信中には大勢の視聴者から様々なコメントが送られる。人気VTuberは、それらの声を上手にくみ上げ、会話を成立させていく。

「今はライブ配信の多くに組み込まれている課金システムの『投げ銭』も、この特徴から普及した機能だと私は思います。例えば、1万人規模でライブ配信している人にチャットでコメントしても、まずレスポンスはありません。しかし、投げ銭をすると配信者とコミュニケーションが取りやすくなる。何度も投げ銭をしていくことで、相手に覚えてもらい、ネット上で『関係性が深まっていく感覚』が味わえるのも癖になります」

VTuberに限らず、YouTuberの人気を示す指標がチャンネル登録者数だ。しかし「チャンネル登録者数は現在の人気を示すとは限らない」と伊藤氏はいう。

「数万人のチャンネル登録者数がいても、1回の配信で視聴者が1000~3000人程度というVTuberもいます。一方で、チャンネル登録者数がそこまで多くないVTuberであっても、ライブ配信をする度に5万超の規模で視聴者を集めるケースもあります。これはつまり『ファンの熱狂度が高い』ということを意味します。そういった背景も踏まえ、ここ最近では同時接続者数(同接)が人気の指標となりつつあります」

海外展開するケースも

VTuberは今後どう発展していくのだろうか。

「今後大きな動きになりそうなのは音楽ライブ活動だと予測しています。最近の若者に人気のアーティストのMVはイラストタッチのものが非常に多い。音楽業界もVTuber的な文化は強く意識していると感じます。そういう意味でもVTuberの音楽活動はこの先まだまだ広がりを見せていくのではないでしょうか。

20年後半には海外でも注目されるようになりました。人間がキャラクターにふんし活動する面白みが、アメリカや中国などでも受けたのです。日本のグループが海外展開するケースもありますし、海外でYouTuberとしてやっていた人がVTuberとして活動を始めるケースも出てきました。そういう意味では、日本は『VTuber先進国』だと言えるでしょう」

伊藤将雄
 1997年早稲田大学卒業、新卒でビジネス誌出版社に入社。2000年に楽天に入社。02年に学生時代に開発した「みんなの就職活動日記」を事業化し、04年に楽天に売却。05年にユーザーローカルを設立する。

(ライター 中山洋平)

[日経エンタテインメント! 2021年3月号の記事を再構成]

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