日経xwoman

将来の不安より、今この瞬間の楽しみを味わう

――コロナがなかなか収束しないなか、将来に不安を抱えている人も多いと思います。武田さんはどう考えていますか?

武田 僕がコロナ前から一貫して言っているのは、「将来のことを考えるよりも、今、自分が家族と一緒にいる時間を楽しむ」ことが大事だということです。

どんな状況であれ、目の前にいる子どもとの時間を大切にして、その瞬間、瞬間を味わったほうがいい。結果として、そのほうが子どもの感性が豊かになり、困難にも打ち勝つ力が養われると思うし、家族関係も良くなっていくはずです。ぼんやりとした不安を抱えて暗い顔をして、今、一緒にいる時間を楽しめなくなってしまうのは、本当にもったいないことだと思います。

――先のことにとらわれ過ぎないほうがいいのですね。

武田 親って何かと考え過ぎちゃうんでしょうね。ですが、今から1年前、世界中がコロナによって混乱する未来なんて、誰も予想できなかったはずです。つまり、考えても仕方がないんですよね。子どもだって、たった1年でものすごく成長します。「この子はどうなるんだろうか」と予測したところで意味がありません。そんなことは、株価を予測するより難しいですから(笑)。

「いきあたりばっちり」でいることです。この言葉は、「自分が今、生きていられるのは家族や信頼できる仲間のおかげであって、すべてがラッキーなんだ」という意味で、僕が作った造語です。

これから起こることは「神の采配(さいはい)」だと思うので、ジタバタしても始まらない。そう考えたら、僕は楽な気持ちで生きられるようになりました。皆さんも、子育てをする中で、この言葉を生かしていってもらえるとうれしいです。

武田双雲
書道家。1975年熊本生まれ。東京理科大学理工学部卒業後、NTT東日本入社。書道家として独立後はNHK大河ドラマ「天地人」や世界遺産「平泉」などの題字を手掛け、講演活動やメディア出演も多数。2019年元号改元に際し、「令和」の記念切手に書を提供。最近では、色を使った書アートに取り組み、日本橋三越、新宿伊勢丹、GINZA SIX、大丸松坂屋(銀座)などの個展が成功を収めている。

(取材・文 国尾一樹)

[日経xwoman 2021年1月8日付の掲載記事を基に再構成]

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