半日散歩、近場で旅気分 自由きままに街の魅力再発見

お出かけに良い季節がやってきた。新型コロナウイルスの感染拡大で遠出は難しいが、半日だけの散歩旅なら気軽に行ける。人混みとは無縁のシンプルで自由な旅を楽しんでみた。

歴史へいざなう街歩き

記者は東京・文京区在住。半日散歩のガイドブックはないかと探していると見つかった。街歩きライター、清野博さんの「東京半日さんぽ」(昭文社)。徒歩で1~2時間くらいで回れる都内の約50コースを紹介している。

同書から「山手線ひと駅さんぽ(JR目白~高田馬場)」と「坂を歩けば東京が見える(狸穴坂(まみあなざか)など)」の2コースを選び、3月上旬に歩いた。

午前11時半ごろ目白駅に到着。学習院などがある山手線の内側はこれまでも来たことがあったが、今回、初めて外側を歩く。おとめ山を経て高田馬場駅までの約4キロメートルを約1時間で巡る。

静かな住宅街をゆっくりと歩く。平日の日中とあって、ほとんど人とすれ違わない。コロナも影響しているか。こちらもマスクはしっかりつけている。

しばらくすると、大きな池を囲む池泉回遊式庭園の目白庭園が見えてきた。入場無料。園内にはシルバー世代とおぼしき人たちがちらほら。庭園をながめながら、しばし休憩。すいすいと泳ぐカモの姿に癒やされる。

いったん目白通りに戻り、南下。目白ヶ丘教会の近くで1本のケヤキの大木を見つけた。道路の真ん中に堂々と立っている。

説明文によると、樹齢100年を超え、近衛文麿元首相ら近衛家の屋敷にあったと伝えられる。こんなところに昭和の痕跡が。街歩きは歴史へといざなう。

次に向かったのはおとめ山公園。池や森があり、都心には珍しく自然環境が保たれている。ぶらぶら歩く。親子連れの姿が目立つ。コロナ禍で子育ては大変だ。ストレス解消には自然が一番だ。

最終地点の高田馬場駅に着いたのは午後1時。スマホの歩数計を見ると、移動距離は3928メートル、歩数6462歩、消費カロリー221キロカロリー。かかったお金は電車賃だけ。

ガイドブックが勧めるルートをそのままたどってはいない。「そのときの気分で自在にコースを変える自由さも半日さんぽの醍醐味」と清野さんは言う。

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運動不足解消にストレス発散