チャレンジ工房どらすてでは毎週木曜、「まいんコロッケ定食」が味わえる

「まずはコロッケ定食をどうぞ」

目の前に現れたのは、揚げたてのカレー、ポテト、メンチの各コロッケにタイの味噌汁、総菜2種、お新香とご飯のどんぶり。あえてソースをかけずに順番にほお張るとジャガイモ、タマネギ、レンコン、ミンチが口中で懐かしいハーモニーを奏でる。そして、ダシの効いたタイの味噌汁の何とおいしいことか。

定食の提供は毎週木曜だけ。同行してくれた商工会の大竹さんは、さすがに連日のコロッケに疲れたか、「焼きうどん定食」を食べている。

実はこの日、定食を味わう直前に、吉田さんが新作のトマトコロッケをくれた。そのサクサク感と、香ばしい龍ケ崎トマトに男爵イモ、ひき肉、タマネギ、むき枝豆などの珍しい味の協演に感激し、後日、じっくり話を聞かせてもらった。

吉田さんは県立竜ケ崎二高時代、バレーボール部に所属。部活を終えた後に食べた1個5円の精肉店のコロッケが活力の源だった、と青春の思い出とともに振り返る。大竹さんと同様、かつてにぎわいを見せた商店街の衰退に寂しさを募らせる1人だ。「この町には裁判所も検察庁もあって、よその人から『都会っぽくてあか抜けている』なんて言われたものですよ」と笑う。

龍ケ崎コロッケをけん引する通称「コロッケ女番長」の吉田京子さん

まいんコロッケづくりは、仲間たちと調理具や食材を持ち寄り、地元のスーパーからもらった中古のフライヤーでコロッケを揚げるところからスタート。注文が増えたことで、今では自前の大型冷凍庫や新品のフライヤーを完備し、学校給食や各地の事業所にも提供している。

2004年の新潟県中越地震や11年の東日本大震災など大災害の際は、市役所のメンバーらと1万個分の冷凍コロッケと調理器具一式を車に積んで被災地に駆けつけ、揚げたてのコロッケを振る舞ってきた。「今はメンバーも高齢になったけど、皆さんに喜んでもらうのが私たちも一番楽しいんです」。まさに親分肌そのもの。周囲が「コロッケ女番長」と呼ぶのもうなずける気がした。

チャレンジ工房どらすてから徒歩5分の場所に創業80年以上の老舗、服部精肉店がある。店頭には「龍ケ崎コロッケ」ののぼりがはためき、来店客が絶えない。接客を切り盛りする服部文子さんに、ご自慢のコロッケを3つ頼むと、地元産米粉で作ったクリームにレンコン、マイタケ入りの「米粉クリームコロッケ」、ジャガイモにタマネギ、豚ひき肉入りで創業以来の「手作り愛情コロッケ」、それに「手作り山芋和風コロッケ」をチョイスし、揚げてくれた。