
レノボ・ジャパンがとても意欲的なパソコン「ThinkPad X1 Titanium」をリリースした。なんと天板にチタン素材を採用しているのだ。天板が金属製のパソコンは数多く登場しているが、アルミやマグネシウム合金製がほとんど。チタン合金を採用した製品は初めて目にする。
もちろん、理由があって採用したはず。その理由を推察しつつ詳しくレビューしていく。
パソコンは完全にコモディティー(日用品)化しているが、前回紹介したフルカーボンのVAIO Zや今回のチタン合金採用モデルなど、まだまだ新しいトピックスが出てくるのは興味深い限りだ。

大型で薄いボディーが魅力
ThinkPad X1 Titaniumは、約11.5ミリと非常に薄いボディーが特徴だ。画面サイズは13.5インチながら、縦横比が3対2なので面積はかなり大きい。本体が大きく、なおかつ薄くなれば、それだけ強度が求められる。さらにThinkPad X1 Titaniumは、回転式の2in1パソコンなので、天板を手にしてぐるりと回すことになる。こちらも液晶への負担が大きく、たわみが気になる。
そこで、天板にチタン合金を採用したと推察される。チタンは非常に硬い金属でかつ比重も軽い。薄くて強い天板を実現するためのチタン合金と思われるのだ。確かに本体は薄い割には剛性感が高い。
もっとも、こんな小難しい理由をこねくり回さなくても、実物を手にすると感心する。チタンという金属の手触りがとても素晴らしいのだ。硬く冷たい手触りは、アルミやマグネシウムとはまったく違う。触れると欲しくなってしまう人も多いはずだ。
チタン合金にはサビに強いメリットもある。長年使い込んでも、この美しさが失われることはないだろう。プレミアムなパソコンの新しい素材として注目したい。


