上勝町までバスを乗り継ぎたった1人で

篠田真貴子さん(左)大塚桃奈さん(右)

大塚さん 私が今働いている「上勝町ゼロ・ウェイストセンター」を設計した中村拓志さんが私の母の同級生で、「上勝っていうゼロウェイストに取り組んでいる山の中の町があるらしい」ということを大学1年生のときに知りました。

なんだか面白いことが始まりそうだと感じて、1人で徳島空港からバスを3つ乗り継いで行きました。町の人たちと交流することができて、そこでいろいろな人とのつながりができました。

大学3年生で1年間スウェーデンに留学していたときに、上勝のプロジェクトメンバーの方から「ヨーロッパの視察ツアーをコーディネートしてほしい」という依頼を受けて、アムステルダム、ブリュッセル、ベルリンを巡りながら、サーキュラーのビジネスやコミュニティーを見る機会がありました。

大量生産・大量消費・大量廃棄とは違う、「今ある資源をどう活用していくのか」を考えている人たちが世界にはいることを知りました。

その後、「上勝でも新しいプロジェクトが始まるから、よかったら一緒にやってみない?」と声をかけていただいて、町にやってきました。

マキコさん 上勝町では「ゼロウェイスト(ごみゼロ)」の取り組みをされていますが、具体的にゴミをゼロにする(ゴミが出ない)というのはどういうことなのでしょうか?

大塚さん 上勝は、2003年に日本の自治体で初めて「ゼロ・ウェイスト宣言」を出した町ですが、このゼロウェイストの意味は「焼却ゴミ・埋め立てゴミをなるべくゼロに近づけよう」ということです。

マキコさん 「ゴミを45種類に分別している」など、キャッチーな文言も目にしますが、それはおうちにゴミ箱を45個用意しなくちゃいけないということなのかな、とか(笑)そんな想像もしてしまったのですが、どういう仕組みになっているか教えていただけますか。

大塚さん 例えば、私が働いているゼロ・ウェイストセンター併設の宿泊施設「ゼロ・ウェイストアクションホテル HOTEL WHY」では、宿泊者の方に、滞在中に自分が出したゴミを6分別してもらいます。生ゴミ、紙ゴミ、その他のゴミ、きれいな容器・包装のプラスチック、汚れているプラスチック、缶・瓶・ペットボトルです。

上勝町ゼロ・ウェイストセンターと、併設のゼロ・ウェイストアクションホテル HOTEL WHY

それをチェックアウトのときに、町のゴミステーションに行ってスタッフのヘルプを受けながら、さらに分けてもらいます。一般的にゴミは「可燃ゴミ・不燃ゴミ」で分けると思いますが、上勝では「リサイクルできる・できない」で分けています。出ているゴミをなるべく資源に変えていこう、という発想から始まっています。

マキコさん 上勝町のリサイクル率は現在80%を達成しているそうですが、残りの2割にはどんなものがあるのですか?

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