人材市場を知るためにできること

不安の原因の多くは、状況が見えないことに起因します。まず、自分が何を知らないのかを知る行為からのスタートです。

自分自身の市場価値や社外通用度について不安を抱く人は、決して「市場価値がない」というわけではなく、「どんな市場価値を持っているかを自覚できていない」という状態にあるだけです。

市場価値をつかむには、市場を理解する努力をするしかありません。ここで市場と言っているのは、現実の中途採用市場です。細かく言えば、社会人の中途採用市場では今、どんな業界や職種、またどんな経験やスキルが求められているのかを知るということになります。

まず、最も簡単なやり方は、いくつかの転職サイトに登録してみて、どんなスカウトメールが来るのかを待ってみるということです。掲載されている求人情報の中から、自分の過去の経験からキーワードを引っ張り出し、業種や職種、希望年収などとともに検索してみるという方法もあります。いわば求人サイトを使った市場実態調査です。

人材「市場」というだけあって、業界や職種、スキルごとの需要と供給のバランスによって、転職者に有利な「売り手市場」か、募集企業にとって有利な「買い手市場」かが決まっていきます。たとえば現時点では以下のような職種やスキルが「売り手市場=求職者側の市場価値が高い」といえます。

・ICT(情報通信技術)系
DX(デジタルトランスフォーメーション)に関わる職種
SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)ビジネスに関わる職種
人工知能(AI)やロボットに関わる職種

データ解析などの専門スキル
・建設・土木・設備系
建築士、建築施工管理、土木施工管理、設備施工管理など
・医療・医薬系
看護師、理学療法士、薬剤師、ケアマネジャーなど

上記以外にも、自分自身が経験やスキルを持っている周辺領域で求人を検索してみることで、相場観が見えてくるかもしれません。

一般的に、需要が多い職種やスキルは、求人件数が多い、給与水準が高い、働く自由度が高いといった傾向があり、逆に需要が少ない職種は、募集されている求人が比較的少なく、給与水準が低くなる傾向があります。

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市場価値を高めるためのいくつかの観点