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マニア心そそる「VAIO Z」 買ってわかった真のスゴさ

戸田覚の最新デジタル機器レビュー

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NIKKEI STYLE

パソコンメーカーのVAIO(長野県安曇野市)が6年ぶりに刷新した最上位機「VAIO Z」を自腹で購入した。個人的な話で恐縮だが、VAIOを購入したのは本当に久しぶりだ。最後に買ったのが8インチディスプレーを搭載したコンパクトPC「VAIO P」なので、10年ほど前になる。筆者は最近のVAIOを高く評価しており、新製品が出るたびに買おうと考えていたのだが、どうしても1.2ミリのキーストロークが許容できずに二の足を踏んでいた。

今回、新たに登場したVAIO Zは、とてつもない高スペックに加えフルカーボンという、パソコンとしてはまったくの新しいボディーを搭載している。これだけでもかなりそそられたのだが、キーストロークも1.5ミリへと深くなっている。

今回は高価なモデルを思いきって購入し、手元に届いて感じたことを中心にレビューしていこう。

価格は38万円を超える

VAIO Zには、通常のモデルとプレミアムモデルにあたる「SIGNATURE EDITION」が用意されている。通常モデルでも公式オンラインストアでの販売価格は27万2580円(税込み、以下同)からと、最近のパソコンにしてはかなり高価だ。

最大の特徴は高速なCPU(中央演算処理装置)。米インテルの第11世代Core iシリーズの中でも、ゲーミングやクリエーティブな用途に向けたノートPCに搭載される格上のタイプである「Hプロセッサー」と呼ぶモデルを採用している。つまり、一般的なモバイルノートに比べると一段上の性能となる。

SIGNATURE EDITIONは、CPUがさらに1ランク上のCore i7-11375Hで、最大5.0ギガヘルツ(GHz)で駆動する。加えて、これまで以上の読み書き速度を誇る第4世代の高速なソリッド・ステート・ドライブ(SSD)を搭載する。

どうせ高いVAIOを買うのだから、個人的にはSIGNATURE EDITIONの一択だと思っている。そもそもコスパだけを考えるなら他のノートを選んでいる。VAIO Zを買うならば、最上位モデルを買って、末永く快適に使いたいと思うのだ。

メモリーは16ギガバイト(GB)でストレージは512GBとした。どちらも個人的には十分な容量である。この選択で価格は38万2580円となる。ただし、各種の値引きやクーポンなどがあるので、最新の価格は同社のウェブページで確認してほしい。

気になるパフォーマンスは、ベンチマークの結果を掲載しようと思ったが今回はやめておく。実際に使ってみると、ベンチマーク以上の高速感があるのだ。例えば本体の起動が非常に速いだけでなく、ExcelやPowerPointも瞬時に起動する。アプリを一から立ち上げたのではなく、最小化したウインドウを最大化したのではないかと勘違いするほどのスピードだ。

しかも、冷却機構が優れているので、複数のアプリを立ち上げて長時間使っていても遅く感じることがないのは素晴らしい。

カーボン柄は非常にそそられる

本体カラーは、黒とカーボン柄を選べるのだが、SIGNATURE EDITIONを手に入れる方は、多くがカーボン柄を選択するだろう。いわゆるつや消しの黒だが、カーボンの織り目が透けて見えるのがすてきで、他のパソコンでは見られない外見である。塗装の質感が良く、非常に高級感があるのも好ましい。さらに、指紋が付きづらい工夫がされている。

カーボン柄をそのまま外装に使うには、製造段階で相当に気を使うことだろう。細かな傷があっても採用できないからだ。黒く塗装すれば、微細な傷や模様の粗い部分などは目立たなくなるはずだ。

キーボードは文字が目立たない隠し刻印を選んだ。写真でご覧いただくと全体が真っ黒のように感じるだろう。だが、カーボン柄は微妙に茶色っぽく、単なる黒ではない。塗装だけでは実現できない、素材の持つすごみが伝わってくる。これほどまでに、マニア心をくすぐられる外観は久しぶりだ。

個人的に少々気になるのが、ディスプレーの縦横比が16対9であること。最近は、急速に16対10や3対2が増えている。縦に長いほうが画面が広く使えて便利なのだ。

あえて5Gは選ばなかった

拡張性は高いとはいえないものの、USB-C端子を2つ搭載しているので不自由は感じないはずだ。USB-A端子を割り切ったのは、相当考えてのことだろう。個人的にはUSBメモリーを使う機会はどんどん少なくなっており、USB-C接続の外付けSSDを中心に使っている。もちろん、USB-A接続の機器をつなぎたいときには、アダプターを利用すればよい。HDMI端子を採用するのでプロジェクターなどとの接続もしやすい。

今回、ちょっと悩んだのだが、携帯通信モジュールは内蔵しなかった。高速通信規格「5G」を内蔵すると追加で4万9500円かかり、これはいくらなんでも高すぎる。しかも、3年後でも僕としてはカバーエリアに満足できないだろう。高いお金を払って、現行の通信規格「LTE」を使うことになるのはいただけない。ならば、当面はテザリングでしのごうと思ったわけだ。

実は他社も5G内蔵モデルは高い。おそらく、1~2年もすれば2万円程度まで下がってくるだろう。しばらくはほとんどのエリアでつながらないのだから、そこまで値段が下がらないと積極的には買いづらい。

持ち運びは余裕だが、バッテリー駆動時間はそれなり

本体重量は、キッチンスケールによる計測で972グラムだった。14インチモデルとしては非常に軽いが、手元にあるエイスーステック・コンピューター(ASUS)のExpertBookは800グラム台なので、ずいぶん見劣りする。だが、VAIO Zは冷却構造など重量がかさむパーツを採用して、性能アップに取り組んでいる。そもそも最軽量を狙った製品ではない。「余裕で持ち歩けるが最高の性能」というスタンスなのだ。

バッテリー駆動時間はカタログ値で34時間だが、これはフルHD(1920×1080ドット表示)のディスプレーを選んだからだ。高精細の4K(3840×2160ドット表示)を選ぶとカタログ値で17時間と半減する。

実際に手に入れて使ってみると、僕の使い方では10時間台後半だろうと思われる。これは、メーカー発表の動画の連続再生時間(18時間)に近い。やはり、4Kを選択しなくて正解だったと思っている。

入力は合格点、高価すぎるが納得

キーボードは配列がよく、ストロークを1.5ミリ確保しているので打ちやすい。というより、打ちづらかった1.2ミリから「ようやく妥協できるタイプ感に戻った」と思っている。

タッチパッドはサイズが大きく、左右のクリックボタンもしっかり採用している。こちらも非常に使いやすい。

購入して手元に届き、1週間ほど使っているが、満足度はかなり高い。もちろん、38万円ほどもするパソコンは高すぎる。だが、例えるならスポーツカーや高級な機械式時計のようなものだ。スポーツカーを選ぶ際には、コストパフォーマンスより優先するものがあるだろう。腕時計も正確なのはデジタルだが、機械式時計にあこがれる人は多い。

パソコンの利用年数は徐々に延びており、今や6~7年は当たり前に使える。この間、カーボンボディーを持ち歩く満足感が得られるわけだ。

戸田覚
 1963年生まれのビジネス書作家。著書は150点以上に上る。パソコンなどのデジタル製品にも造詣が深く、多数の連載記事も持つ。ユーザー視点の辛口評価が好評。

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