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ぷれじでんとの基本メニューの「塩ラーメン」

まずは同店を率いる水原店主について、解説しておく。

同氏は、飲食チェーンで勤務した後、ラーメン店での修業を経て、2013年に第1号店である『つけめん小池』を上北沢の地に開業した。そして、2014年9月に一念発起し、同店を『らぁめん小池』へと全面リニューアル(ラーメンの味も全く違うものへと刷新)。

紆余曲折の後に、同店をエリアを代表する人気店のひとつにまで押し上げ、2018年2月、満を持して、本郷三丁目の地に、第2号店である『中華蕎麦にし乃』を開業した。

その『にし乃』が、開業早々の段階から爆発的な人気を呼び、オープンしたその年に『ミシュランガイド東京』のビブグルマン部門に選出される快挙を達成した。

2019年3月に王子に第3号店である『キング製麺』をオープンし、同店では、店主初の自家製麺づくりに乗り出した。

同氏は1985年生まれなので現在、いまだ30代半ば。だが、目指すべき目標を明確に打ち出し、常に前進し続ける姿勢は、ラーメン職人の鑑とも言える。次代の東京ラーメンシーンを担う若きエースの1人といっていい。

そんな水原氏だが、今般オープンした第4号店『ぷれじでんと』では、塩ラーメンを看板メニューとした「食堂」タイプの店舗という全く新たな世界に挑んでいる。

店舗の最寄り駅は、東京メトロ・丸ノ内線の本郷三丁目駅。『中華蕎麦にし乃』と同じく、文京区本郷に店舗を構え、両店共に同駅から徒歩3分程度という好立地にあるが、閑静な路地裏に佇(たたず)む『にし乃』とは異なり、『ぷれじでんと』は都内の大動脈のひとつ、本郷通り沿いにある。

「同じ本郷でも、大通り沿いと路地裏とでは、客層が全く違います。『ぷれじでんと』はより人目に付きやすい場所なので、偶然通り掛かった人がのれんをくぐる可能性が高い。だから食べ手を選ばないスタンダードな味わいを意識しました」

入店すると、すぐ左手に見える券売機。左端の列に、同店で提供する麺メニューが分かりやすく鎮座。現在、同店が提供しているラーメンは、「塩ラーメン」「担担麺」「酸辣湯麺」の3種類だ。

「最近は餃子(ギョーザ)づくりにも力を入れており、このお店では、ラーメンと餃子の双方に等しく軸足を置いた食堂的なポジションを狙いました。2人で来店し、1人はラーメン、1人は餃子を注文するといった食べ方もできますよ」

確かに、券売機をチェックすると「ギョウザ定食」などラーメン以外のメニューもある。ラーメンという枠組みに縛られず、より広い世界にまで視野を広げる店主の気概は、素直に感服に値する。

とはいえ同店の基本メニューは、「塩ラーメン」。「醤油ラーメン」でなく「塩ラーメン」を看板メニューに掲げたのは、水原氏が手掛ける店舗の中では『ぷれじでんと』が初となる。

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