日経ナショナル ジオグラフィック社

ジーロフト文化(紀元前3千年紀中期)の石のおもりには、どう猛な動物を手なずける神話の英雄という、青銅器時代によく見られるモチーフが描かれている。イラン国立博物館(テヘラン)収蔵(FRANS LANTING/NATIONAL GEOGRAPHIC)
ジーロフトでは、こうした南京錠のような形をした工芸品が多数発見されている。「おもり」と呼ばれることもあるが、用途ははっきりしない。アゼルバイジャン博物館(イラン、タブリーズ)収蔵(IVAN VDOVIN/ALAMY)
ジーロフトで発見された器。正面から見た建物らしき図像が描かれている。建物にはテラスがあり、上部には装飾的な彫刻が施されているようだ。ジーロフトでは、ほかにも建物を描いたとみられる器が見つかっているが、建物の役割はまだ解明されていない。礼拝所や宮殿などであった可能性があり、この地域の文明をうかがわせてくれるものとして興味深い(MADJIDZADEH Y/IRANIAN CULTURAL/GAMMA-RAPHO)
ジーロフトから出土した花瓶。赤い宝石がワシの目として使われている(MADJIDZADEH Y/IRANIAN CULTURAL/GAMMA-RAPHO)
平面に展開すると、ワシとヘビの格闘シーンがよくわかる。ワシはメソポタミアのエタナ叙事詩で中心的な役割を果たしており、ジーロフト谷とメソポタミア文化を結びつける一つの証拠となっている(MADJIDZADEH Y/IRANIAN CULTURAL/GAMMA-RAPHO)
ジーロフトで発見された焼成粘土板の一つには幾何学模様のような文字が記されていて、研究者たちが解読に取り組んでいる。この粘土板は紀元前3千年紀のもの(AKG/ALBUM)
研究のためにジーロフトから運ばれてきた品々を記録するテヘラン大学の研究者ザハラ・サロハニ氏(MOHAMAD ESLAMI RAD/GETTY IMAGES)
草をはむヤギとムフロン(長い角をもつ野生の羊)が描かれた緑泥石のゴブレット。この装飾は、ジーロフトの集落を囲む山間の谷を描いた風景画として見ることができる(MADJIDZADEH Y/IRANIAN CULTURAL/GAMMA-RAPHO)

(文 ANTONIO RATTI、訳 三枝小夜子、日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック ニュース 2021年3月6日付]

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