胸キュンシーンのたびに成長する2人をどう見せるか

今回が初共演の2人。撮影期間は1カ月程度だったそうだが、「何でも言い合って、作品を作っていった感じがする」と互いに息の合ったところを見せる。

佐藤 本当に平さんとの芝居は最高でした。お芝居をやっていて、平さんがセリフをしゃべったりするとグッとくるし、目が本気だなと感じさせる。そういう全体のニュアンスがいいんです。芝居のやり取りをしていても、こちらの投げた芝居をちゃんと受け止めて返してくれるし。その時その時で違う芝居を見せてくれるんです。

平 寛太君もその場の感情や雰囲気を大事にしている。台本だけに左右されるのではなくて、ちゃんと段取りをやって、「なんか今のは違うよね」「ヘンだったでしょ、どう思う?」とか、意見交換をしてくれるので、現場ではすごくやりやすかったし、おかげで満足のいくお芝居ができたと思います。

一緒に作り上げたという本作で特に意識したシーンはどこなのだろう。

(写真:藤本和史)

佐藤 胸キュンシーンがいくつもあるんですけど、そのシーンがある度に愛子と玲欧の2人が成長していくんです。それがちゃんと見えていればいいなと思いながら、1つひとつ違う胸キュンシーンを作っていきました。ただ、撮影は順番通りではなく、結構バラ取りだったので、愛子と玲欧の距離感など自分たちだけでは分からない部分は監督に相談しました。

平 愛子たちの親密の度合いを聞きながら、やったんです。そうするとキスも少しずつ違ってくる。

佐藤 やっぱり見どころは、愛子が恋を知って不器用ながらも前に進んでいくところ。それも、1人だけでもがくのではなくて、親友である広子(吉田志織)や兄の律希(MASATO)や、愛子のことを好きな巧(別府由来)らとのやり取りの中で自分の気持ちに気づいたり。周りとの人間模様みたいなところが折り重なっているんです。そこが面白いと思います。

平 もちろん、ザ・少女マンガ原作だけに毎回ある胸キュンシーンも見ものです。

佐藤 1つの醍醐味ですよね。このドラマは「若いな、かわいいな」と思いながらも、恋愛の本質を描いているから、年齢関係なく楽しめるんじゃないかなと思うんです。

平 恋愛の初心を思い出させてくれるみたいなところもあるかも。

佐藤 本当に、そんな作品になっていたらいいなって思います。

通勤途中にも楽しめる恋バナ

1話30分で全10話からなる本作。2人に普段の動画配信の楽しみ方を通して、本作をどんなふうに見てもらいたいか聞いてみた。

佐藤 それこそ僕の家にはテレビもないんです。普段は一切、ドラマは見ません。何か見るときは動画配信で見たい作品をプロジェクターにつないで見ています。

平 私の周りにも、コロナのせいで大画面のテレビを買ったという人が多かった。

佐藤 僕が今、見ているのは『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』です。劇場版が公開されているので、見に行く前に、全部おさらいしておこうと思って。

平 私は動画配信の見逃し配信で地上波のドラマを見ることが多いです。それから、『愛の不時着』にハマって以来、韓国ドラマを次々と見ています。大学の親友におススメを教えてもらって、この間は『星から来たあなた』を見ました。

佐藤 動画配信って、いつでもどこでも気軽に楽しめるってところがいいじゃないですか。特にこの『ヒミツのアイちゃん』は軽く楽しめる青春ラブストーリーだから、スマホでも見やすいと思う。

平 会社や学校に行く途中や、昼休みに気分転換したい時や、何かしながら見てもいいかも。

佐藤 朝、スマホで見て、気分を上げるのもいいんじゃないですか。

平 テレビだと家族でチャンネルの取り合いもあるけれど、スマホで楽しむなら大丈夫。イケメンも多く出てきます。感情移入して推しメンを作るのもいいですね。

『ヒミツのアイちゃん』

 超負けず嫌いで男勝りの高校生・愛子は男子バスケ部の玲欧と張り合う仲。そんな愛子がメイドカフェでバイトすることに。そこに客としてやってきた玲欧は、愛子と気づかず、黒髪ロングヘアのウィッグにフリフリ服の彼女に恋してしまう……。FODプレミアムで配信中。
(C)花緒莉/小学館 フジテレビジョン

(ライター 前田かおり、かみゆ編集部・小沼理)

[日経エンタテインメント! 2021年3月号の記事を再構成]

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