BTS・BLACKPINKの次は? K-POPは若手実力派が台頭特集 2021年の主役(4)

日経エンタテインメント!

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2021年注目のニューフェースをジャンル別に紹介する特集の第4回。今回取り上げるのはK-POP。BTSの歴史的活躍で、ますます欧米での足場を固めたK-POPだが、2021年に注目すべきアーティストは誰か? 現地事情にも詳しい音楽プロデューサーのJUNE氏に解説してもらった。

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今のK-POPの特徴は、ヒップホップのテイストが強いこと。世界的なトレンドにも敏感で、21年もその流れは変わらないでしょう。

ボーイズグループで次世代トップに間違いなくいくのがStray Kids。彼らは歌もラップもダンスもMV(ミュージックビデオ)も完璧で、他のグループが欲しいスキルを全て持ち合わせているのではないでしょうか。

Stray Kids(ストレイキッズ)
2018年3月に韓国デビューし、20年3月に日本デビュー。JYPエンターテインメント所属の8人組
JUNE氏が「今1番好きなグループ」と挙げたのがStray Kids。20年は3曲のMVがYouTube1億回再生を突破、さらには米TIME誌が選ぶ「2020年のベストソング」に『Back Door』がK-POPで唯一選出され、韓国公式Instagramはフォロワー数1000万人を超えるなど、破竹の勢いを見せている。作詞・作曲・編曲もメンバーが手掛けるクリエーティブ能力の高さも魅力。

AB6IXは、ヒップホップ系の事務所の所属だけあって、とにかくラップが魅力的です。特にウジンさんのラップは、ディクション(言葉の発音法)やデリバリー(言葉の伝え方)がものすごくうまい。フローもライムも新しく、僕にとっても非常に刺激になっています。

激しいドラムサウンドが強い曲が多いK-POPの中にあって、肩の力を抜いた大人の男の色気を感じるのがCIX。歌とダンスの実力も高いですが、とにかくセクシーな表現力で人を引きつける。もっと伸びると期待しています。

20年にデビューした新人では、MCND。ヒップホップ系グループの中で1番実力があると思います。ラップのスキルが桁違いに高く、個々のメンバーが今すぐソロでデビューできるレベル。

大手事務所が手掛けたTREASUREとENHYPENも、事務所固有のカラーを引き継ぎながら、最先端の楽曲とパフォーマンスを引っさげて、持っている最大級の力を発揮してデビューしてくる点はさすがですね。

次のガールクラッシュは?

女性グループでの筆頭格はMAMAMOO。全員が高い能力を持ったクリエーター集団で、作詞作曲もできる。デビュー当時は高い歌唱力を前面に出していましたが、今は個々のキャラクターのカッコよさが魅力につながっています。

MAMAMOO(ママムー)
2014年6月に韓国デビューし、18年10月に日本デビュー。4人組
迫力のある歌とパフォーマンスが年々、刺激的にパワーアップ。人に媚びない力強い女性像で、同性に圧倒的に支持されている。20年10月に公開した『Dingga』のMVはYouTube再生回数2億回を1カ月で突破。メンバーのファサのソロ曲『Maria』も世界的にヒットした。2月3日に日本版アルバム『TRAVEL-Japan Edition-』リリース。

(G)I-DLEも、ガールクラッシュなコンセプト(ガールクラッシュは女性が憧れる強い女性像を意味する)。“女性版G-DRAGON(BIGBANG)”と呼ばれるリーダーのソヨンは、作詞・作曲・編曲ができるだけでなく、グループや自身をどう見せたいかビジョンが明確。ITZYも曲がカッコよく、曲調にも歌唱法にもJYPエンターテインメント発のグループらしさがないのがとても新鮮です。

かわいさを表現した明るいポップスで注目しているのが、Cherry Bullet。シンプルなメロディをシンプルに歌って聴かせる歌唱力が素晴らしいです。

JUNE
韓国・ソウル出身。2006年デビュー。アーティスト活動の傍ら、作曲・作詞・プロデュースをスタート。K-POP関連では、GFRIENDへの日本語詞提供、TOMORROW X TOGETHERのボーカルディレクションなどを手掛ける。

(ライター 横田直子)

[日経エンタテインメント! 2021年2月号の記事を再構成]

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