セントガーデン海老名 郊外への住み替えニーズ追い風今回の目利き 村田真氏

小田急小田原線と相鉄本線、JR相模線が乗り入れる神奈川県県央の「海老名駅」周辺は近年、変貌が著しい。小田急線の複々線化が2018年に完了し、19年には相鉄がJRと相互直通運転を開始。都心へ通勤できる割安なエリアとして注目を集め、商業施設や文化施設、マンションの建設が進んでいる。

「セントガーデン海老名」I街区の完成予想図

販売中の新築マンションの中で最大規模となるのが、日鉄興和不動産が筆頭売り主の「セントガーデン海老名」。20年12月に販売を始めた1街区(500戸)と計画中の2街区の合計で1000戸を供給する。売り主にはJR西日本不動産開発、東急不動産、小田急不動産、相鉄不動産が加わり、設計・施工、販売代理、管理は長谷工グループが担う。

JR駅までは徒歩5分。南側のショッピングモールを抜ければそこは駅だ。建物は地上15階建て。西から東へA、B、Cの3棟が連続し、外廊下方式で全戸が南西・南東を向く。東西の両端にあるエントランス近くには「働き方改革」や子育てを意識した数種類のラウンジを設け、専門会社がコミュニティー形成を支援する体制も整える。

村田真氏

住戸は2LDK~4LDKで専有面積は59~85平方メートル。駅至近のタワーマンションとの競合を避け、広くて安価な住戸を求める子育て世代に的を絞った。高速光回線のモデムを全戸に設置。可動収納や多目的に使える小部屋を設けた住戸もある。入居開始は22年3月の予定だ。

第1期1次販売はA棟とC棟が中心で165戸を即日完売した。4次販売の登録を締め切った2月中旬現在の供給戸数は226戸、平均坪単価は約220万円。好調だが、日鉄興和不の担当者は慎重だ。都心から郊外への住み替えを後押ししてきた「コロナ禍の追い風」(担当者)が鎮まってきたと感じるからだ。県央地域内の集客だけでは1000戸の早期完売は容易ではない。現在の価格水準を維持して2街区を着工・販売できるかは、これから本格化するB棟の販売状況にかかっている。

(日経BP 日経クロステック編集 シニアエディター)

[日経産業新聞2021年3月4日付]


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