――「入社後にどんな貢献ができるか」は、選考過程で必ず問われます。一方で、事前の検討が不十分でも、企業側が採用してしまう場合もある。では、「検討が十分かどうか」というのは、個人としてどう判断すればいいのでしょうか。

まずは知人・友人に相談を

確かに、志望動機や自己PRを述べるとき、「私は御社でこんな貢献ができます」というメッセージは必ず含めますよね。まずは少し冷静になって、その宣言が自分自身として胸を張れる内容かどうかを振り返ってみてください。これまで経験してきた職務やその難易度、上げた成果の内容など。過去と照らし合わせて考えたとき、「できないこと」を「できる」と言っていないか。「やりたくないこと」を「やりたい」と言っていないか。素直に向き合うことが大切です。

とはいえ、自分を客観視するのは難しい。お勧めは、挑戦しようとしている業界や職種で働く知人・友人に、相談相手になってもらうことです。考えた志望理由や自己PRの内容をぶつけて、「率直な意見を聞かせて」と頼んでみる。「スキル面では申し分なさそうだけれど、業界のこういう仕事のスタイルは合わないのでは」など、人となりを知っているからこその助言を得られることもあります。相談できる相手が身近で見つからなければ、有料のキャリア相談やコーチングのサービスを活用するのもいいでしょう。転職活動は「独りぼっちでやらない」ことが大切です。

村井庸介(むらい・ようすけ)
大学卒業後、野村総合研究所に入社し、通信業・製造業の経営コンサルティングに携わる。その後、リクルート、グリー、日本アイ・ビー・エムなどで、法人営業・戦略企画・人事の仕事を歴任。メガネスーパーを経て独立し、複数企業の取締役を務める。近著に『ずらし転職』(ワニブックス)。転職希望者向けのキャリアセミナーも実施している。

(ライター 加藤藍子)

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