トム・カラマスさんは、『不思議の国のアリス』のテーマで自宅をフロートにした。彼が家の飾り付けをしていると、近所の人たちが彼に話しかけ、作品を称賛してくれた。パンデミックの間、自分はずっとそうした人とのつながりを求めていたのだと彼は言う(PHOTOGRAPH BY AKASHA RABUT)
200年の歴史をもつグループ「ノースサイド・スカル・アンド・ボーンズ」のビッグチーフ、ブルース・サンピー・バーンズさん。地元の人々は、このチームが毎年マルディグラの日の早朝に行うパレードを見て、死すべき運命と良き人生を送ることの大切さに思いをはせてきた(PHOTOGRAPH BY AKASHA RABUT)
自分たちの街区のテーマ『不思議の国のアリス』に合わせて自宅に「ハートの女王」の飾り付けをしたシャーリー・マディソンさん(PHOTOGRAPH BY AKASHA RABUT)
バーボン・ストリートとセント・ピーターの街角は、毎年、マルディグラの時期にはお祭り騒ぎをする人々やパフォーマーや観客で大いににぎわうが、今年はコロナウイルスの影響のため、閑散としていた(PHOTOGRAPH BY AKASHA RABUT)
テレンス・ウィリアムズ・ジュニアさんは、「ニューオーリンズはガンボ(ごたまぜ)です。マルディグラは生まれたてのガンボを見ることができる日です」と言う。「そこにはあらゆるものがあります。ニューオーリンズは、まだ僕たちの文化を受け入れる方法を模索しているところです」(PHOTOGRAPH BY AKASHA RABUT)
ウィリアムズさんは20年のコスチュームを母親にささげた。彼は、早くも22年のコスチューム作りに取りかかっている。「モホーク・ハンターズ」のビッグチーフであるタイロン・キャスビーさんは、「マルディグラ・インディアンズは、アフリカ系米国人の女性や男性や子どもたちがニューオーリンズで表現するアフリカ文化です。私たちのアフリカ中心主義を表現できる伝統なのです」と言う(PHOTOGRAPH BY AKASHA RABUT)
セントアン・パレードのゴール地点に近いミシシッピ川の川辺でポーズをとるジュリアン・メリノさん。「ここは、パレードを終えた人々がくつろぐ場所でした。川辺に座り、知人や不思議なコスチュームを身につけた人々に出会い、地域社会とのつながりを実感できる場所でした」と彼女は言う。セントアン・パレードはエイズで命を落とした人々を追悼するために始まった。「本当に美しい行事だと思います。来年はみんなに会えることを願っています」(PHOTOGRAPH BY AKASHA RABUT)
(文 CHELSEA BRASTED、写真 AKASHA RABUT、訳 三枝小夜子、日経ナショナル ジオグラフィック社)