年下の同期から妬まれている
脚本家、中園ミホさん
同期が私への妬(ねた)みを直接言ってきます。「大卒だから給料が高くていいわね」「英語が話せていいわね」など、大半は言いがかり。「比較されて気分が悪い。大嫌い!」とまで言われました。相手の方が年下なので定年まで一緒と思うとしんどいです。(愛知県・50代・女性)
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妬みはコンプレックスから生まれるもの。いろいろ言ってくる人はどこにでもいます。このようなタイプの人とは、何を言われても取り合わないのが賢明です。相談者さんもよくおわかりだと思います。ただ、相手が同僚であれば、やっかいですよね。
私は元占い師なので、こういう悩みをたくさん聞いてきました。対人関係の理不尽なトラブルは大概、妬みやひがみから発生している気さえしました。占いの視点から言わせていただくと、相手の悪い感情が飛んできたときは、その人の幸せを祈ることに尽きます。
「また言いがかりをつけてきた」と思ったら、「どうか、あの人にいいことが起きますように」と祈るのです。私はそうアドバイスしていました。うれしいこと、楽しいことが起こって相手の精神状態が良くなれば、こちらを攻撃することはなくなります。
相談者さんもご自身を振り返ってみてください。例えば、英語ができるのを周囲にひけらかしていなかったか、学歴などで優越感を持っていなかったか、羨ましがられるような態度を取っていなかったか……。相手の気に障る振る舞いや言動を取っていたとしたら、言いがかりはきっといつまでも飛んできますよ。
妬みはあるときはすごいエネルギーとなって、その人を成長させることもあります。もっとも、負の感情に打ち勝つために努力できる人なら、「比較されて気分が悪い」なんてイチャモンはつけてこないですよね。
とにかく、自己防衛に徹することです。相手の言動にとらわれてイライラしていたら、相手にも空気が伝わり攻撃に拍車がかかってしまいます。反対に相談者さんがいつもニコニコしていたら、馬鹿らしくなって、対象が変わるかもしれません。仲良くなりましょうとは決して言いませんが、関わらないことです。
SNS(交流サイト)で炎上するケースを見ていると、人間はここまで攻撃的になれるのかと恐ろしくなります。日本には昔から言霊(ことだま)という考えがあり、口にする言葉を大切にします。運気を下げる言葉は口から出さないのに限ります。
今度、何か言われたら、「どうかお幸せに」と心の中でつぶやいてください。
[NIKKEIプラス1 2021年3月6日付]
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