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NIKKEIプラス1

(3)の湯温は90℃±5℃が目安。温度計で測ると失敗しない。湯温が高いと粉の成分が早くお湯に移り、濃く苦くなりやすく香りも出やすい。低いと酸味や甘みが出やすい。

(4)の時間は注ぎ始めてから、注いだお湯が下に落ち切るまでどのくらい時間をかけるかで、1分半から4分が目安。短いと軽い味わいで酸味が出やすく、長いと濃く苦くなる。時間をかけすぎるとえぐみや雑味の原因となるので注意したい。

時間を計りながらコーヒーをいれてみた。使うのはお湯の量を調整しやすい注ぎ口が細いポット。まず粉が湿るくらいのお湯を注ぎ、20~30秒待つ。その後「1分半でお湯をすべて注ぎましょう」と篠崎さんに言われるが、難しい。お湯が粉にまんべんなくかかるように円を描きながら注ぐが、丁寧すぎるとあっという間に時間がたち、急ぐとどぼっとお湯が入ってしまう。練習を重ねるしかない。

今回、同じブラジル産豆、同じ湯量・粉量で、ひき方と時間、湯温を変えて2回コーヒーをいれた。同じ豆なのでベースの味わいは似ているものの、苦みと酸味のバランスや濃さに違いを感じ驚いた。

「味を一番左右するのは豆の種類。だが、今日はミルクと楽しみたいので濃くいれようかなとか、夕方にさっぱり飲みたいなとか、変化を付けることができます」という篠崎さんの言葉を実感した。

◇  ◇  ◇

豆や器具の販売好調

コーヒー関連の売り上げは好調だ。食品専門店「カルディ」を運営するキャメル珈琲の安黒仁昭さんによると、「昨年2月以降、豆や器具の売り上げが伸び、その後は手軽にいれられる1杯型のドリップコーヒーが好調。昨年のオンラインストアでの同商品の販売数は、前年比2倍になりました」。今年に入り2回目の緊急事態宣言が出た後は、再び豆や器具の需要が増えているという。

市場調査会社インテージによると、2020年の袋入りコーヒー豆の市場規模は、前年比25%増の21億7000万円。「家庭で過ごす時間が増えたことで、手間がかかっても、品質の良いコーヒーを飲みたいという需要が高まっているようです」と分析する。

(砂山絵理子)

[NIKKEIプラス1 2021年3月6日付]

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