ツインバード「ケアドライヤー」 低温低風量でも速乾今回の目利き 神原サリー氏

今回は2020年11月にツインバード工業(新潟県燕市)から発売されたヘアドライヤー「ケアドライヤーTB―G008JPW」を取り上げる。低温・低風量ながら美髪速乾をアピールする意欲的な1台だ。同社ECサイトでの価格は2万1780円。

ツインバード工業が発売した「ケアドライヤーTB―G008JPW」

髪をいたわって熱や風による摩擦から守りながら乾かし、健康的で美しい髪にしたいというコンセプトで生まれた。セ氏57度の低温度と毎分0.68立方メートルの低風量。一般的なドライヤーのターボ時の風量と比較すると約半分であり、消費電力も600ワットと非常に少ない。このままだと現代人に求められるもう1つの大きな要素「速乾性」が実現できないが、遠赤外線が放射されるセラミックを先端に取り付けることによって髪を温め、内部の水分を保持しながら素早く髪を乾かせる。この遠赤外線の効果を高めるため、髪から5センチメートルという近い距離に吹き出し口を置き、手ぐしで髪を梳きながらドライヤーを振らずに使う方法を推奨している。

ロングヘアの筆者が実際に使ったところ、10分程度で髪全体が乾き、確かに大風量タイプのドライヤーとの時間差がないことに驚いた。使い始めは髪が乾いている感じが何もしないのにいつの間にか乾いているのは、風でなく遠赤外線照射が効いているからだろう。髪に艶が出て、毛先までしっとりとまとまる。やさしい温風で髪に近づけて使えるので、ドライヤーを嫌がる子どもやペットのシャンプー後にも向くのではないか。

神原サリー氏

ただ720グラムと重みがあり、特に先端に付けられたセラミック仕様のケアフィルター部分に重さがあるため全体としてもバランスが悪い。5センチメートルという近さで使える点を強調するためにもノズルを限りなく短くしたデザインにするなど、見た目のデザインでも他と差別化してほしかったと思う。髪を傷めず艶やかに乾かせる点では魅力的だが、低温・低風量のため、ブローやカールなどのスタイリングには使いづらい。

(家電+ライフスタイルプロデューサー)

[日経産業新聞2021年2月25日付]


MONO TRENDY連載記事一覧
NIKKEI STYLEは日本経済新聞社と日経BPが共同運営しています NIKKEI 日経BPNo reproduction without permission.