主人公・鷹野の高校時代を演じるのは、本作が映画デビューの日向亘さん。「日向君は明るくて、現場のムードメーカー的存在。同世代の人とのお芝居に、刺激を受けました」

「推しメン」は人気アニメの糸目キャラ

14年に雑誌「ニコラ」の専属モデルとなり、17年に映画『幼な子われらに生まれ』で女優デビューした南さん。その後、『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』『もみの家』といった映画で地歩を固め、今春、高校卒業を迎える。18年の人生で大切にしてきた、座右の銘を聞いてみた。

「えっ、何だろう……。言葉は、ないかもしれないです。ただ、1日に1回は笑うようにしてますね。私、インドア派で、家にいるとずっとテンションが一定なので、笑うことが本当に少なくて。だから何か楽しいことを見つけて笑うようにしています。

楽しいことの一つが、読書です。好きな作家は辻村深月さんで、最初に読んだのは『凍りのくじら』という小説でした。暗い中にも一筋の光があるというか、繊細に希望みたいなものが描かれていて、すてきだなあと思って。それから何年もチェックし続けてますね。

芥川賞を受賞した『推し、燃ゆ』も面白かったですね。自分の好きなアイドルが、ある日突然ファンを殴って炎上するという、タイトルそのままの不思議な小説です。作者の宇佐見りんさんは21歳で、私と同年代なのにすごいなと。『推し』を応援する気持ちも、分かるような分からないような……でした。ちなみに私の推しは、『ヒプノシスマイク』というアニメの『白膠木簓(ぬるでささら)』というキャラクターです。関西弁のお笑い芸人という設定で、糸目なんですよ。私、目の細い糸目キャラが大好きなんです」

最近買って良かったのは、スニーカーだという。

「コロナの影響で、近所を散歩する機会が増えて。ヒールのある靴だと足がむくんだり、筋肉痛になったりするかなと思って、スニーカーを新しくしました。オシャレブランドのものですが、歩きやすくて気に入ってます。散歩はよく公園に行っていて、そこで本を読んでいますね。まだ寒いですけど、寒いところで読むのが好きなんです。

今、欲しいのはブックカバーです。小学生の頃に母からクリスマスプレゼントでもらったものをずっと使っているので、そろそろ買い替えたいなと。今と同じ革製のものがいいんですけど、なかなか良いものが見つからないんですよ。色はベージュが好きなので、そういう淡い色の優しいブックカバーが欲しいです。

文芸誌で連載をさせていただいているので、これからは文章を書くことや、お裁縫や刺しゅうを生かした洋服のアレンジもしていきたいですね。お芝居だけじゃなく、いろんなもので表現できる人になれたらいいなと思っています」

「一つの型にはまらない女優さんになれたらいいなと思っています」
南沙良
2002年生まれ、東京都出身。14年、ニコラモデルオーディションのグランプリを受賞。17年に映画『幼な子われらに生まれ』で女優デビューし、18年の初主演映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』で報知映画賞、ブルーリボン賞など多くの新人賞を獲得。以降の出演映画に『無限ファンデーション』『もみの家』『居眠り磐音』、ドラマに「ココア」「ピンぼけの家族」「うつ病九段」「六畳間のピアノマン」などがある。
(C)吉田修一/幻冬舎 (C)2020「太陽は動かない」製作委員会

『太陽は動かない』

心臓に爆弾を埋め込まれた秘密組織のエージェント・鷹野(藤原竜也)と相棒の田岡(竹内涼真)。24時間ごとに迫る死の危険を抱えながら、「全人類の未来を決める次世代エネルギー」の極秘情報をめぐり、各国のエージェントたちとの命がけの頭脳戦が始まる。次から次へと困難が襲い来る極限の状況の中、2人の心臓爆破のリミットは迫っていた――。

監督・羽住英一郎 脚本・林民夫 原作・吉田修一『太陽は動かない』『森は知っている』(幻冬舎文庫刊) 出演・藤原竜也、竹内涼真、ハン・ヒョジュ、ピョン・ヨハン、市原隼人、南沙良、日向亘、加藤清史郎、八木アリサ、勝野洋、宮崎美子、鶴見辰吾、佐藤浩市 3月5日(金)全国ロードショー

(文 泊貴洋、写真 藤本和史)

MONO TRENDY連載記事一覧