食品に限らず消毒液やマスクを多めに買ってストックしている人も多いだろう。「食品以外のものは、買った日を書いて貼っておくと、製造年月日が不明でも、使う順番の目安になる」(長柴さん)

食品の収納場所は、キッチン周りに一括して管理できると便利だが、水などかさばるものもあり難しい。ストック用のスペースを別に一か所決めて設けてもよい。

献立7日分作り 必要なもの把握

ストックしたはいいが「結局、賞味期限までに食べきれなかった」という人もいるだろう。防災備蓄収納プランナー協会では「災害時にこれだけは欲しい」という数を、しっかり出すのがよいとアドバイスしている。長柴さんは「災害時を想定し、備蓄品とローリングストックを組み合わせて、1週間分の献立を作ってみては」と提案する。

例えば震災の場合、災害直後はガス漏れなどの危険もあるので、ビスケットなど煮炊きせずに済むものを食べる。2~3日たって、家の中を少し片付けられるようになったら、ストックしておいた食品が活躍する。

災害時に自分や家族は何を食べたいかを考え、朝・昼・夜・おやつの献立を1日目~7日目まで作ってみよう。何がどれくらい必要か明確になり、過剰なストックで賞味期限切れのものが続出することを避けられる。

一般的に水は1人につき1日3リットル必要と言われているが、味噌汁やラーメンなど汁物が好きな家族が多ければ、水やカセットボンベを多めにストックしておくなどの工夫もできる。わが家だけのストックリストを作ろう。

消費したのに買い足すのを忘れ、そのままになってしまっている、という人もいるかもしれない。今泉さんは「例えば給料日前の1週間などを備蓄食品の消費週間とし、買い物に行かず、家にあるもので過ごしてみては」と話す。

給料日など、毎月やってくる日を基準に日程を決めるのがポイントだ。不足しているものをチェックでき、まとめて買い足すことができる。備蓄の水とカセットコンロで料理を作れば、災害時の練習にもなる。

災害時にはふだん食べている味や温かな食事が、大きな力になる。イザというときのために、ローリングストックを続ける工夫を実践しよう。

(ライター 土井 ゆう子)

[NIKKEIプラス1 2021年2月27日付]