NIKKEIプラス1

大工原さんによれば、天然素材の絹は高級品。冠婚葬祭など改まった場に向くという。同じ天然素材でも綿素材は丈夫で、重い荷物を運ぶのに適している。ポリエステルは軽くて耐久性がある。綿とポリエステルは洗濯機で洗えるため、日常使い向きだ。

ふろしきの大きさは「小、中、大、特大」に分類できる。用途に合わせて包みやすい大きさを選ぼう。横山さんは「まずは大と小を持っていると便利」という。大のサイズの目安は100センチ幅。スーパーのかごの中身くらいの量が包める。小の目安は50センチ幅。お弁当包みや小物をまとめるのに便利だ。「大は厚め、小は薄手で伸びやすい生地が使いやすい」(横山さん)

モダンな柄選び インテリアにも

物を運ぶだけでなく、インテリアや収納など、家の中でもふろしきは活躍する。整理収納アドバイザーyokoさんは、ティッシュケースを包んだり、季節や気分に合わせて壁に飾ったりする。「部屋になじむ淡い色やモダンな柄を選ぶといい」

最近ではイラストレーターが描いたポップな柄や幾何学模様のデザインまで絵柄も多彩だ。雑貨屋やネット通販を利用して探すのも手だ。

東京唐草屋に来る人の中には、オンラインミーティングの背景として、生活感の目隠しに使う人もいるという。「お気に入りのふろしきを背景につるせば、おしゃれにカバーできる」(大工原さん)

衣替えの際、防虫剤や除湿剤と一緒にオフシーズンの服を包むなど、収納グッズとして使う手も。容量が決まっている収納ボックスと異なり、かさばる服の増減に対応できる。

赤ちゃんがいる家では「ベビーグッズの収納にもおすめ」とyokoさん。ベッドの柱に結びつけることができるので、グッズがすっきりと片付き、持ち運びも簡単だ。

防災備蓄収納プランナーでもあるyokoさんは、防災用のリュックの中にもふろしきを入れている。いざというとき多様な使い方ができるからだ。止血などの応急処置や三角巾、マスクの代わりに使うほか、避難所では肩にかけたり体をくるんだりして保温もできる。床に敷けば敷物に、つるせば仕切りにと便利グッズにも早変わりする。

現代の暮らしに合わせ、暮らしの中に気軽にふろしきを取り入れていきたい。

(ライター 児玉 奈保美)

[NIKKEIプラス1 2021年2月20日付]