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メインの平台の真ん中あたりに展示する(リブロ汐留シオサイト店)

メインの平台の真ん中あたりに展示する(リブロ汐留シオサイト店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は定点観測しているリブロ汐留シオサイト店だ。時短営業が続く中、来店客は多い日があったり少ない日があったり、不安定な状態だという。ビジネス書の売り上げも客数に応じて増減を繰り返す状況だ。そんな中、書店員が注目したのはコロナ時代のマーケティングで気になる論点を2人の著名マーケターが論じた本だった。

マックや肌ラボで実績、強力な著者コンビ

その本は足立光・西口一希『アフターコロナのマーケティング戦略 最重要ポイント40』(ダイヤモンド社)。著者2人はいずれも著名なマーケター。足立氏はファミリーマートのチーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)で、日本マクドナルドで同社のV字回復の立役者の一人として名高い。西口氏は現在は事業戦略・マーケティング戦略のコンサルタント会社を起業して活動するが、以前はロート製薬の肌ラボ、仏化粧品大手ロクシタンの日本法人、スマートニュースなど多彩な分野での実績が知られる。ともにP&G出身だ。その2人がアフターコロナというテーマを立ててマーケティングについての考えを示したのが本書だ。

アフターコロナをうたいながら、イントロダクションで著者たちはいう。「本書が掲げる『アフターコロナで、マーケティングや経営はどう変わるか』というテーマは、その問いの立て方自体が、間違っているかもしれない」。これがまず「論点1」で検証される。「実は以前からずっと起こっていた変化が加速しただけ」なのではないか。そんな見方が示される。

服はリアル店舗よりEC(電子商取引)でという変化はしばらく前から起こっていた。長期的なトレンドとして外出や移動も減っていた。「コロナ禍が示唆するのは、常に進行している変化が、何らかのイベントが発生することで、一気に加速する可能性があるということ」。そう指摘し、「顧客を起点にその変化やニーズをリアルタイムで捉えてマーケティングや経営を変化させていく必要があることは、いつの時代、どんな状況であっても変わらないのです」と論点1を締めくくる。

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