1GB以下なら「0円」も、競争激しい小容量

最後に小容量でより低価格のプランだ。KDDIは「UQ mobile」ブランドで21年2月1日から、新料金プラン「くりこしプラン」の提供を開始している。これは高速データ通信量に応じて3つのプランを用意しており、3GBの「くりこしプランS」は月額1480円、15GBの「くりこしプランM」は月額2480円、25GBの「くりこしプランL」は月額3480円となる。「くりこし」という名前の通り使い切れなかった通信量を翌月に繰り越すことができる。いずれのプランも5Gに対応する予定だ。

UQ mobileの「くりこしプラン」の詳細。3GBの「くりこしプランS」は割引なしで月額1480円での利用が可能だ

同様にソフトバンクも「ワイモバイル」ブランドで21年2月18日から3つの新しいプランを提供している。通信量3GBの「シンプルS」が月額1980円、15GBの「シンプルM」が月額2980円、25GBの「シンプルL」が月額3780円と、UQ mobileのくりこしプランより高め。ただし「おうち割光セット(A)」「家族割引サービス」のうちいずれかの割引を適用すれば、月額料金はそれぞれ900円、1900円、2700円と、UQ mobileのくりこしプランより大幅に安くなるので家族で契約するならワイモバイルの方がお得だ。

ワイモバイルの新料金プランは、基本の料金はUQ mobileより高いが、割引の適用で大幅に安くなる(画像は20年12月22日の発表時点のもの。シンプルM/Lはその後、通信料が増量されている)

そしてもう一つ、楽天モバイルの新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」についてもここで触れておきたい。こちらは月当たりの通信量に応じて料金が変化する段階制の仕組みを採用しており、大容量から小容量まで幅広いニーズに1つのプランで応えているのが特徴だ。月当たり20GBを超えて通信した場合の料金は月額2980円と従来と変わらないが、3G~20GBの場合は月額1980円、1G~3GBの場合は月額980円とより安価に利用できる。

それに加えて1GB以下の場合はなんと月額0円と、ユニバーサルサービス料(3円)以外の料金がかからない。エリア整備が途上の楽天モバイルだけに、興味がある人が安心して「お試し」で契約しやすくなったのは大きいといえる。

楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI」の仕組み。段階制の採用で従来通り使い放題プランとしても利用できるが、通信量を1GB以下に抑えれば0円で利用できる

一方、NTTドコモは小容量の領域に関してまだ新たな料金施策を明らかにしていない。ライトユーザー向けの「ギガライト」の見直しや、低価格に強い仮想移動体通信事業者(MVNO)との連携などを検討しているようだが、先行各社に対抗できる策を打ち出せるかが注目される。

佐野正弘
福島県出身、東北工業大学卒。エンジニアとしてデジタルコンテンツの開発を手がけた後、携帯電話・モバイル専門のライターに転身。現在では業界動向からカルチャーに至るまで、携帯電話に関連した幅広い分野の執筆を手がける。
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