「紳士服店の家に育ってよかったことといえば、やっぱり家にスーツがたくさんあったことです。ドレスコードが厳しい遊び場に行くときに、父から借りたスーツを大学の友達全員に着せて、行くぞ!なんてできました(笑い)。バブル時代は、スーツを着ていないと入れない店が結構ありましたからね」

大人の格好良さを表現したい

――50代以上は仕事だけでなく、遊びの場でもスーツに親しんでおり、着こなしも知っています。

「スーツというフレームがあるからこそ、着崩すことも、冒険もできるんです。日本人の平均年齢は今、48歳です。大人だからこそできるエレガントなスーツの着方を、もっと訴求していくべきだと思います。年配の方には、そこそこきちんと感が出る、柔らかい素材の動きやすいスーツを提案したい。家でジャケットを着たっていいじゃないですか。王道の正統派スーツとは別に、自由に着られるカテゴリーを大人たちに広めたい」

「ビンテージ衣料が大好き」という青木さんは時計もビンテージ。「70年代のBULOVA。ネットで買っちゃいました」

――スーツを着る機会をもっと増やすことはできますか。

「最近、YouTubeで萩原健一さんをよく見ているんです。彼は本当に様々なスーティングスタイルをしています。ダブルブレステッドのジャケット&バギーパンツとか、ロングジャケットとか。よく着ていたのが菊池武夫さん時代のMEN’S BIGIでした。ああいうエレガンス、大人の格好良さって、まだウチは表現し切れていない。ロンドンはかちっとした伝統的なスーツを仕立てるサヴィル・ロウとロックなスタイルが共存しています。その両極をミックスしたようなポール・スミスもある。クラシックと革新をミックスしたような提案もしてみたいですね」

「欧州では小さい頃からスーツやネクタイを着慣れています。サッカー選手でも欧州の人の着こなしにはひと味違う、カッコよさがあります」(横浜市の本社)

――AOKIブランドのスーツのイメージをどう変えていきたいですか。

「ライフ&ワーク。仕事だけではない、スーツのシチュエーションを広げたいです。ほどよく崩した着方で、家でもデートでもスーツをカジュアルに楽しむ。そう考えると、やれることはもっと、増えていきそうです」

(聞き手はMen's Fashion編集長 松本和佳)


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