「人間性に根ざして動く社会」への転換に向けての一人ひとりの行動を考察するのが続く第3章「私たちは何をするのか?」。「真にやりたいコトを見つけ、取り組む」「真に応援したいモノ・コトにお金を払う」「(この2つを実現するための)ユニバーサル・ベーシック・インカムの導入」という3つのイニシアチブが示される。

「今は落ち着いたが、12月下旬の入荷直後からよく売れていて、1月も反応がよかった」と同店でビジネス書を担当する西山崇之さんは話す。様々な未来予測本が売り上げを競う年末年始に、骨太の世界観とビジネスパーソン個人の思考・行動様式を指し示した本書はひと味違う未来を考える本として読者を呼び込んだようだ。

日めくりの「仕事の教科書」、3週連続で上位に

それでは先週のベスト5を見ていこう。

(1)SDGsで「変わる経済」と「新たな暮らし」河口真理子著(生産性出版)
(2)オーストラリアに学ぶ「ゴールドコースト流 ・不動産投資」 で長く儲ける、一生儲ける砂川盛作著(合同フォレスト)
(3)残業ゼロ社員の「やらない力」小川哲也著(合同フォレスト)
(4)1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書藤尾秀昭編(致知出版社)
(5)2021年版経営労働政策特別委員会報告経団連著(経団連出版)

(紀伊国屋書店大手町ビル店、2021年1月25~31日)

1位は、大和総研で長くサスティナビリティーやエシカル消費などを研究してきた著者による個人のライフスタイルや価値観の視点で国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)について整理した本。2、3位には海外不動産投資、工程管理変革プログラムの本が入った。4位は、経済人やスポーツ選手、さらには無名の市井の人まで、本人が語った仕事や人生についての話を日めくり的に採録した本。前回の三省堂書店有楽町店、前々回の八重洲ブックセンター本店でもランクインしており、どの書店でもよく売れている。5位は春闘への経営側の方針を記した報告書で、毎年この時期にその年の版が売れる。紹介した『ビジネスの未来』は先週はランク外だったが、1月の月間ランキングでは16位だった。

(水柿武志)

ビジネスの未来 エコノミーにヒューマニティを取り戻す

著者 : 山口 周
出版 : プレジデント社
価格 : 1,870 円(税込み)

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