「カジュアル化でスーツ離れ」に異議アリ! AOKI HD社長AOKIホールディングス社長 青木彰宏氏(上)

「服装の自由化なら、スーツを自由に着ればいい。スーツは遊べるんです。楽しいですよ」と話すAOKIホールディングス社長の青木彰宏さん(横浜市の本社) 
「服装の自由化なら、スーツを自由に着ればいい。スーツは遊べるんです。楽しいですよ」と話すAOKIホールディングス社長の青木彰宏さん(横浜市の本社) 

AOKIホールディングス社長、青木彰宏さんは、ちまたに流布する「若者のスーツ離れ」説に異論を唱える。今やテーラードを粋に着こなす20代のファッションリーダーが次々登場し、スーツはある種「憧れの存在」として若者のおしゃれ心を刺激しているというのだ。青木さん自身も古着店に足を運び、大ファンというコムデギャルソンとAOKIのスーツを組み合わせるなど、自由な着こなしの世界を遊泳している。旧態依然の発想では今の苦境は克服できない。コロナによって働く人々の装いは大きく変わったのだ。もはやスーツ=ビジネスではない――。概念そのものがリセットされたスーツの、新たな楽しみ方を伝えるのが使命、と熱く語った。(この記事の〈下〉は「フロンターレ選手と伝える『スーツの力』 AOKI HD社長」




他社の製品、買って組み合わせを研究

――力が抜けた柔らかそうなスーツですね。

「これはORIHICA(オリヒカ)のジャケパンスーツといいまして、芯無し、パッドなしの柔らかいセットアップです。ジャケットとパンツをセパレートで使えます。ロンドンストライプのシャツと靴はオリヒカ、ネクタイはAOKIです」

――ゆるっとした今風のおしゃれな着こなしです。AOKIのスーツと聞けばシンプルな黒や紺を思い浮かべますが、イメージが変わりました。

「私自身、いつも絶対にスーツというわけではありません。ノータイスタイルやニットを合わせたカジュアルな着方など、いろいろ試します。インナーのバリエーションを持っていれば、スーツは堅くも柔らかくも、イメージを変えて着られるよ、ということをきちんと伝えたいので」

――その日の装いを決める基準は何ですか。

「まず、会う人。相手に好印象を与えるコーディネートを考えます。次にTPO。場所に合わせた装いに気を配ること。そして、自分のいまの気持ちです。ちょっと沈んでいるときは新しいものを身につけて気分を上げてみよう、とかね。服はモチベーションを上げていくツールでもあると思っています」

オリヒカのジャケパンスーツ。「クローゼットにいれても一目でわかるように」と、内側にJKPと入れている

――着こなしで心がけていることはありますか。

「ほどよい『きちんと感』ですね。AOKIが目指す、スーツをもっとカジュアルに、カジュアルをもっとスマートに、という着こなしを私自身も保っていたい」

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夢は「コムデギャルソンとコラボスーツ」
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