ファッション業界の時計好き5人に、時計ブランドの新作&定番から、“コレは本当に欲しい”という一本を選んでいただく特集。最終回の今回は「カジュアル用」をお届けしよう。

写真左から
■ソブリン ブランドディレクター 太田裕康さん 1969年生まれ。UAを代表する洒落者のひとり。パテック フィリップやオーデマ ピゲなどを愛用。
■ビームスF ディレクター 西口修平さん 1977年生まれ。SNSでは時計関連のポストも多数。古き良きヴィンテージ時計を特に愛好する。
■スピラーレ 代表取締役 神藤光太郎さん 1974年生まれ。自身のYouTubeでも熱い時計愛を披露。現行からヴィンテージまで広く所有。
■ストラスブルゴ 銀座店 セールスエキスパート 櫻井辰也さん 1973年生まれ。新作時計情報にも精通。接客時、顧客と時計の話で盛り上がることもたびたび。
■トゥモローランド バイヤー 神谷真太郎さん 1983年生まれ。店舗で展開するヴィンテージ時計のセレクトにも携わり、独自のセンスを発揮。
太田さん&西口さんの“コレが欲しい!”
■PATEK PHILIPPE(パテック フィリップ)「カラトラバ・パイロット・トラベルタイム Ref.7234G」

航空時計をモチーフとし、ホワイトゴールドで贅沢に仕立てた一本。二つの時針を備え、異なるタイムゾーンを表示できる。「財産として所有する価値がある時計」(太田氏)「深い紺色の文字盤も美麗」(西口氏)自動巻き。径37.5mm。507万円(パテック フィリップ ジャパン・インフォメーションセンター)
◇ ◇
「小径化して魅力倍増。 大人の休日時計として 理想的な顔つきです」

《こう着けたい!》
軽やかな服と合わせた極上のお出かけスタイル
「屋外でこそ映える時計というイメージなので、ダブルフェイスのダッフルコートとカシミヤニットで贅沢かつ軽やかなお出かけスタイルに。ネイビーの文字盤&ベルトを引き立たせるため、服の色みは控えめにまとめました」

◇ ◇
「ミリタリーウオッチ好きとしてもたまらない一本です」

こう着けたい!
パリの休日をイメージしたモノトーンコーディネート
「ドロップショルダーのコートにカシミヤニット、グレンプレイドのパンツで、優雅なパリテイストを表現。モノトーンで統一しつつ、ソックスの柄色を時計とリンクさせています。こんなスタイルで湖畔などを散策したら抜群にエレガントでしょうね」


対談(1)カジュアルに合わせたい時計は?

M.E. 最後は休日時計について。西口さん・太田さんは、偶然にも同じ時計をチョイスされましたね。
太田 やはり完成度がずば抜けていますね。パテックならではの高級感はもちろん、骨太さと上品さのバランスが絶妙です。昔のミリタリーウオッチのようなニュアンスも感じさせますね。
西口 そして、37.5mmと小ぶりなのがたまらないですね。
太田 前の世代まではケースが大きかったので、小径好きとしては嬉しい限りです。でも視認性は良好ですね。老眼にも優しい(笑)。それから、ベルトがクロコでなくカーフというところも奥ゆかしくて好印象。趣味がいいなぁ。
西口 ミリタリーのエッセンスをしっかりと残しながら、非常にラグジュアリーに作っていますよね。
太田 多分この時計に惹かれる人は、西口さんのようにリアルミリタリーも知っていると思うんです。そんな目の肥えた人に向けて、”パテック流のミリタリーはこういう解釈ですよ”というメッセージを込めてこの時計を作ったのではないでしょうか。
西口 なるほど、非常に納得できるご意見です。本当に素晴らしい時計。ため息ものですね。

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