2月22日は猫の日 間違っているかも?ネコのしつけ

日経ナショナル ジオグラフィック社

2021/2/21
ナショナルジオグラフィック日本版

専門家によれば、ネコは、常に独立心が強くて超然としているわけではない。写真は、米国ネブラスカ州リンカーンで車の上に座っていたネコ(PHOTOGRAPH BY JOEL SARTORE, NAT GEO IMAGE COLLECTION)

明日、2月22日は「猫の日」だ。日本にもたくさんいる愛猫家に、ネコのしつけに関する話を贈ろう。

イヌを飼う場合、しつけをするのは当たり前とされてきた。しかし、ネコの場合、そうは考えられていないようだ。

「昔から、ネコのしつけは行われていません。ネコは独立心が強く、自分の意思で行動すると考えられているためです」と、「The Trainable Cat(しつけが可能なネコ)」という本の共著者であるサラ・エリス氏は話す。

「しかし、本人は気付いていなくても、飼い主は日々、無意識のうちにネコをしつけしているのです」

しつけの基本原理

残念ながら、多くの場合、飼い主は自分の意図と正反対の方向にネコをしつけしている。「ダメ!」と叫び、ネコを抱き上げ、台所のカウンターから下ろしたことはないだろうか? 何度同じことを繰り返しても、ネコは全く学習しないように見えるのでは? それには、きちんとした理由がある。

米カリフォルニア大学デービス校獣医学部の博士研究員ミケル・デルガド氏は、飼い主としてはしかっているつもりだろうが、実際は「気付かないうちにネコに注意を向けています。ネコの心境としては、何も起こらないよりましなので、結果的にそれが報酬になっているのです」と説明する。

これこそがしつけの基本原理だ。動物は、ある行動が何かしら気に入るような結果をもたらしたとき、再び同じことをする。

つまり、この原理を、飼い主にとって不利な方向に働かせるのではなく、有利な方向に働かせればよいということだ。「あなたが望む行動に報酬を与え、望まない行動は無視してください」と、デルガド氏は話す。

粘り強く無視する

しつけによって、より効果的なコミュニケーションが可能になる。さらに、ネコがコミュニケーションを返してくれるかもしれない。

デルガド氏自身もこれを体験している。ネコにソファで爪とぎをしないように教える代わりに、専用の爪とぎを使うように教えたときのことだ。「うちのネコはおやつがほしくなると、爪とぎに前脚を置き、『これをやったら、ご褒美におやつをくれる?』という感じで私を見てきました」

望ましくない行動を無視することに決めたら、トレーナーが「消去バースト」と呼ぶ過程が終わるまで、飼い主は踏ん張る必要がある。

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報酬は好物を少量
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