――ヘミングウェイはアメカジ好きにとってのアイコンですが、この商品づくりはひねりが効いていますね。最近は、本場の人をうならせるアメカジブランドを手掛ける日本人デザイナーが話題に上ります。

いで「1980年代の渋カジブームのころにラルフ・ローレンやニューバランスを輸入したセレクトショップがたくさん出現して、それらの店から日本人デザイナーが育っているんです。ところでこのセットアップを買った決め手は、素材にあります。ローデンクロスという圧縮ウール。大好きなんですよ。石津さんの時代であればローデンクロスといえばコートですよね」

石津「うん。ついこの間ローデンクロスの50年物コートを親戚の子にあげましたよ」

――どういう特徴がある素材ですか。

石津「厚手の毛織物でちょっとざらつきがあり、丈夫。圧縮ウールだから寒さにも強い。オーストリアの軍服ですよね」

いで「伝統的なチロリアンジャケットにも使われています。それをセットアップにする発想が面白い。伝統的素材ではハリスツイードが復活してよく使われますが、こちらはあまり見かけません」

石津「昔のローデンクロスはとにかく重くてかっちりしていたけど、これは軽い。素材のいいとこ取りをしているよね。進化しているなあ」

セーターで差し色 テレビ会議で好感度アップ

――リモートワークには従来型のビジネススーツよりも、こうした遊びのあるセットアップが活躍しそうです。

いで「こういうセットアップに重ねてもいいのがこのセーター」

「こういう薄いカシミヤニットは小道具として使えるんです」

――ケーブル(縄模様編みの)ニットですね。偶然で驚きましたが、きょうのテーマに合わせて石津さんが選んだのもケーブルニット。どちらもカシミヤの薄手です。

いで「これはラルフ・ローレンです。ポニー(馬)のワンポイントが入っていないのがいい。東京・表参道にラルフ・ローレンの旗艦店ができたとき、米マンハッタンの本家のスタッフが応援に来ていました。夏場で、皆がピタピタのポロシャツとデニムにタッセルシューズをはいて、このタイプのセーターを肩かけしていました」

石津「ケーブルニットは100年位前からある伝統的なものですよね」

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