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本田翼、TikTokヒット曲でダンス 明星チャルメラCM

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日経クロストレンド

力の抜けた音楽に合わせて無表情で踊る本田翼が印象的な明星食品の「明星 チャルメラ 宮崎辛麺」のCM。2020年3月の発売から半年後の9月に放映されると、翌週の売り上げが放映前の1.6倍に急伸。テレビCMでは珍しくTikTokの楽曲を使用、本田と掛け合わせることで30代女性を狙ったという。

30代を狙うなら20代にもリーチできるものを

「明星 チャルメラ 宮崎辛麺」を知ってしまったとある美女。彼女はどうしてもその独特でソウルフルな味わいを伝えたくて仕方がない。彼女が取った行動は、とりあえず踊る、そして食べる。すべての人に届け、とまで思ったかどうかは定かでないが、彼女なりに全力でやりきった。彼女の額には美しい汗が。それは踊りのせいか、はたまたチャルメラ 宮崎辛麺の辛さのせいか……。

「宮崎辛麺、知名度ねえけど、てげ、かれぇ、うめぇ(宮崎弁:とても辛くておいしい)、オッケー。日本人好みの辛みにすんのは卵、卵、卵~」。脱力しながら踊る本田翼の後ろに流れるのは、これまた力の抜けた音楽。この曲はTikTokチャンネル「もちのアートエボ」のもちが作った『クリームソーダにホタテを入れたら』の替え歌だ。『クリームソーダに~』は370万回再生(20年9月25日現在)され、YouTube上では有名人もカバー動画を投稿する人気曲。

テレビCMでSNSインフルエンサーが作った楽曲を使うことは極めて珍しい。本田の起用とTikTok発の人気曲の採用は、ともに30代女性のトライアルを獲得するためだ。明星食品で「チャルメラ」ブランドを担当するブランドマネージャーの平田寿光氏は、「今はどの世代の女性も実年齢より5~8歳程度感覚が若い。そのため30代を狙う場合は20代にもリーチできるものを作らなければいけない」と、20代の本田を選んだ理由を明かす。

今回はテレビだけでなく、ネット上の話題性も重視した。「本田さんはYouTubeでゲーム実況をするなど発信力がある。実際にご自身でチャルメラを食べる様子を生配信されたところ、SNS上でも大きな反響があったようだ」と平田氏。本田自身がラーメン好きを公言していたことも起用の決め手となった。

CM撮影で重視したポイントは3つ。まずは「卵を入れる」ことを強調する。本場の宮崎辛麺は卵で仕上げるのが特徴だという。CMでは卵が浮いたように見えるマジックでアピールし、ポスターでは大きな卵を本田に抱かせ「これを食べるには卵が必須だ」と印象付けた。

2つ目は他のCMと踊りがかぶらないこと。インパクト重視でダンスをアピールするCMは多い。本田も既に出演している他社のCMでダンスシーンがある。差別化のため、いかに記憶に残すかに平田氏はこだわり、楽曲を含め「シュールめに」制作した。

3つ目はかわいさより「食べたくなるように」食べてもらうこと。この点はターゲット層の30代女性に自分事として共感してもらうためにも重要だった。

今回は15秒のCMで2回も食べるシーンを入れた。熱さや辛さを感じながらも勢いよく麺をすする姿は、さすがの臨場感だ。卵とニラを加えたシズルカットとの相乗効果で食欲をそそる。CM出稿後のCM総研による調査では、購入意向を測るスコアで「食べてみたい」が突出した。キーワードとしては「おいしそう」「辛そう」「食べてみたい」がトップ3に入り、狙い通りの結果が得られた。放映翌週には売り上げが1.6倍になるなど結果にも直結した。

「ユーザー層60代以降」からの若返りに成功

実は16年に「バリカタ麺豚骨」が発売されるまで、チャルメラの主要購入層は「60代以降の男女」だった。5食入り袋麺はリピート率が高くロイヤル化しやすいため、普段と異なる銘柄にはあまり手が伸びない。「サッポロ一番」(サンヨー食品)や「チキンラーメン」(日清食品)など人気商品に押されて「(市場では)5~6番手に甘んじていた」と、平田氏。

地域によっても売り上げが異なった。「チャルメラは信越や東北が強く、しょうゆ以外の『ちゃんぽん』や『あんかけラーメン』のサブフレーバーも(スーパーなどの)棚に並べられたが、関東ではよくてしょうゆとサブフレーバーが1つ、関西以西ではしょうゆだけでも置いてもらえたらいいほう」という状況だった。

平田氏はチャルメラのブランドマネジャーに着任後、市場調査から豚骨ラーメンへの潜在的需要を強く感じた。前述の通り40代男性をターゲットに明星食品の強みであるノンフライ麺と掛け合わせた「チャルメラ バリカタ麺豚骨」を発売。すると総本山である九州市場にも導入に成功し、豚骨味としてのカバー率が全国1位になるほどヒットした。

この成功を受けて、「次は女性層を狙って辛い味」の開発を進めた。当初社内では「5食入りでこんな辛いものが売れるわけない」と反対に遭ったというが、平田氏の決意は固く「2カ月の期間限定でもいいからやらせてほしい」と推し進めた。その結果、「バリカタ麺豚骨」の初動を上回る売れ行きに。そこで後追いでテレビCMを打つことになったのだ。「袋麺はブランドCMがほとんどだが、宮崎辛麺の人気ぶりに単品でのCMを作りたかった」(平田氏)。

サブフレーバーとしてブランド内でのシェアの食い合いもなく純増している宮崎辛麺は、バリカタ麺豚骨、しょうゆと並び今や「チャルメラの三本足」として期待を背負っている。CM女王・本田の面目躍如といったところか。

(ライター 北川聖恵)

[日経クロストレンド 2021年1月22日の記事を再構成]

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