サステナビリティーの精神 「いいものを長く使う」にも

古着を回収して再生素材にし、新たな服を生み出すリサイクルのベンチャー、日本環境設計会長の岩元美智彦さんは、学生時代からのトラッド好き。お気に入りの靴はリーガル。ネイビーのスーツのときも、紺ブレにジーンズにボタンダウンシャツというスタイルにも、トラッドなリーガルの靴がぴたりと合うといいます。普段の装いも、いいものを長く、サステナビリティーを大事にしています。

ファッションでは冒険しないという岩元さんですが、ちょっとしたこだわりは「黄色いアイテムを身につけること」。10代で見た映画「幸福の黄色いハンカチ」が大好きで、幸せと黄色が重なり、黄色いアイテムを取り入れるようになったのだとか。ネクタイはほぼ、黄色だそうです。

【記事はこちら】(上)服から服を再生 コロナで意識「サステナブルな装い」 (下)服のリサイクル わかりやすく楽しく根付かせたい

「リサイクルは身近なものが一番わかりやすい。だから服がいいんです」と話す日本環境設計会長の岩元美智彦さん。この日のシャツは自社ブランド「ブリング」のもの(東京・千代田) 
学生時代からトラッド派。靴はリーガルが多いという
左に置いてあるのは再生ポリエステルを使った毛糸のパンツ。蒸れず、暖かく、アウトドア用衣類としてヒットしている

英国で触れた 伝統の紳士小物の「豊かさ」

伊藤忠グループのアパレル、ジョイックスコーポレーション社長の塩川弘晃さんは、のべ10年にわたる欧州生活で、ジェントルマンスタイルを彩る数々の小物に影響を受けたといいます。特に靴では、エドワード・グリーンとの出合いが運命的でした。履いていくうちに足に吸い付くようになじんで、今ではなくてはならない存在。高額な修理代をかけて底を張り替え、15年たった今でも新品のようにぴかぴか。もちろん、自分で愛情をこめて磨いているそうです。

「着るものにお金をかければ、身なりの格は上がる。そして、小物の合わせ方でスタイルはどんどん変わっていく」。伝統的で優れた紳士小物が集まる欧州で、塩川さんは靴や小物に開眼したのです。

【記事はこちら】(上)気分アゲる「ええもん着ましょう」伊藤忠育ち塩川社長 (下)「スーツ派、欧州はもう銀行だけ」伊藤忠育ち塩川社長

ポール・スミスを粋に着こなすジョイックスコーポレーション社長、塩川弘晃さん。ポップな靴下でもポールらしさを表現。ポール・スミスさんのポートレート(下左から2番目)と並んで(東京・千代田の本社で)
「フィット感のあるサイズのスーツを着たら、どんな人だってカッコよくなるんです」
15年以上履いてきたお気に入りとのエドワード・グリーンの靴。こちらもきちんと手入れされ、ぴかぴかだ
最初の英国駐在から帰国する際に「気合を入れて買った」というロレックスの時計。いまは手に入れるのが難しいモデル

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