経営者や文化人の装いには、上質な小物が似合います。中でも、多くのリーダーを魅了するのが、靴。一流の手仕事が生み出す極上の靴は、国内外を飛び回るリーダーの相棒となり、また、靴磨きをしながら気持ちを切り替える、大切なアイテムでもあります。各界トップの装いの哲学を聞くインタビュー記事「リーダーが語る 仕事の装い」では、駐在先での靴との出合い、お気に入りの1足などさまざまなエピソードが披露されてきました。優れたものを選ぶ目を持つリーダーの足元を飾る人気の靴とは何でしょうか。これまでの記事をまとめてお届けします。
スーツは控えめ サイズ感と清潔感が大事
美しいラインのスーツに身を包んだ、オークションを手掛けるサザビーズジャパン会長兼社長の石坂泰章さんは、アートで培った一流の美学が服装に表れています。知人であるデザイナー、松島正樹さんに特別に作ってもらっているというスーツは、深くシックな色味と素材の良さが印象に残ります。足元はエドワード・グリーン。クロケット&ジョーンズの靴とともにお気に入りのブランドだといいます。
現代アートコレクターの裾野を広げた石坂さんは、今をときめく起業家らとの付き合いも多く、ノータイスタイルで商談に臨むことが少なくありません。そんなときでも、相手に対する敬意と洗練さを忘れないことが大切、と石坂さん。ものづくりの神髄を感じられる、靴や時計やカフリンクスは、目利きの証しです。

遠征先で買った革靴 手入れも自分で
靴の手入れが大好きというのは、競泳のオリンピックメダリストでアクアテラ社長の松田丈志さんです。選手時代に海外に赴いた際、唯一の楽しみが買い物で、今なお大切に使い続けている多くの靴もそうして手に入れたそうです。まさに松田さんの相棒である愛用の靴は、エイジング(経年変化)によってつややかさを増した美しいものばかり。
お気に入りを見せていただくと、ジョンロブ、クロケット&ジョーンズ、オールデンなど一流ブランドが並びます。自宅には靴磨きの道具がたくさんあり、時間があるときにはゆっくり自分で手入れするそうです。



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