三菱エクリプス クロスPHEV 軽快で骨太、上質のSUV

2021/2/7
「三菱エクリプス クロス」にプラグインハイブリッド車(PHEV)が追加された。プレミアムクラスのSUVのような乗り味に仕上がっていた(写真:荒川正幸、以下同)
「三菱エクリプス クロス」にプラグインハイブリッド車(PHEV)が追加された。プレミアムクラスのSUVのような乗り味に仕上がっていた(写真:荒川正幸、以下同)
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大規模なデザイン変更を受けた「三菱エクリプス クロス」だが、マイナーチェンジの本命は、やはり新たに用意されたプラグインハイブリッド車(PHEV)に違いない。寒風吹きすさぶワインディングロードでその仕上がりを試した。

2モーター式「S-AWC」で大変身

水を得た魚とはまさにこのクルマのことである。マイナーチェンジを機にプラグインハイブリッドシステムと三菱自慢の2モーター式「S-AWC(スーパーオールホイールコントロール)」を搭載したエクリプス クロスは、びっくりするほど軽快機敏なハンドリングを備えていた。

エクリプス クロスは2017年のジュネーブモーターショーでお披露目され、その1年後に国内発売された三菱の最新コンパクトSUVである。ウエッジシェイプを強調するスタイルと“クロス”を冠したネーミングから、トレンドに乗ったおしゃれなクーペSUVかと思いきや、実は実用的で手堅いまっとうなSUVだった。全長4.4m級のコンパクトSUVで、軽快だが骨太な感覚が伝わってくるクルマはめったになく、質実剛健な背骨が一本通っている感じがいかにも三菱らしかった。

そんなエクリプス クロスが発売から3年足らずにもかかわらず、ボディー形状やサイズまで見直したマイナーチェンジを受けたが、注目は同時に追加されたプラグインハイブリッドモデルである。新しいエクリプス クロスはボディーの前後部分のデザインを一新。フロントグリルからつながるヘッドライトは、新型ではデイタイムランニングライトとウインカーに置き換えられ、本当のLEDヘッドライトはフォグランプと対になって下方へ移されている。さらに特徴的だったダブルガラスウインドーのテールゲートを廃し、オーバーハングを延長したうえに一般的な形状のハッチバックスタイルを採用している。

三菱独自のフロントフェイスコンセプト「ダイナミックシールド」は新世代へ移行。グリルからつながる切れ長のデイタイムランニングライトを配し、その下にヘッドランプをレイアウトした形状は「デリカD:5」や「eK」シリーズと同じだ(シトロエンとも同じ)
ボディーの全長が140mm伸びて4545mmに。上下2段式のリアウインドーは一枚ガラスに改められた

インテリアもSDA(スマートフォン連携ディスプレーオーディオ)が7インチから8インチに拡大されるなどアップデートされているが、一番の注目はやはり「アウトランダーPHEV」の経験を生かしたPHEVを新たに設定したことである。三菱が2020年に発表した新環境計画パッケージでは、まずは2030年までに新車と事業活動でのCO2排出量40%削減と電動車比率50%を目指すとしているが、その方針に沿っていわゆる環境車のラインアップを拡充するためであり、さらに2021年からのEUの平均CO2排出量ルール(95g/km)が背景にあることは間違いない。

世界初の量産電気自動車として「i-MiEV」を発売したように、三菱は早くから電動化モデルを積極的に投入してきたが、同社のアウトランダーPHEVは西欧諸国で人気が高く、2013年以降これまでの累計販売台数はおよそ26万台に上るという。実は世界で一番売れているPHEVである。その経験を生かして開発されたのがエクリプス クロスPHEVだ。

ダッシュボードの形状は従来モデルと大きくは変わらない。スマートフォン連携ディスプレーオーディオが7インチから8インチへと拡大されている
オプションの本革シートは写真のブラックのほか「ライトグレー」も用意される。標準装備はスエード調素材と合皮のコンビシートとなる
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