【日本人の心の中】
carryは運ぶってことだから、carry the ballで「ボールを運んでほしい」ってことよね……。ボールはこの部屋には見当たらないけど、イベントか何かで使うのかしら?

carry the ballを言葉のまま、「ボールを運ぶ」と受け取ってしまい、会話はすれ違ってしまいました。実は、carry the ballで「任せられる」「責任を負う」という意味で使われています。このフレーズの起源は、アメフトに由来するとされています。ボールをうまく運んで、得点へつなげるような中心的役割を果たす様子から、仕事やプロジェクトなどにおいて、メインになって引っ張ることなどを表します。ジェシカは「あなたに責任を持ってもらいたい」つまり「あなたに任せることにした」と、チームの中心となって引っ張ってほしいという気持ちを表していたのでした。

では、会話での使い方を見ていきましょう。

A: You'll carry the ball in the event. We're counting on you. このイベントはあなたに任せたわ。頼りにしてるわよ。

B: I'll do my best. 頑張ります!

上記のように、何か大切なことを誰かに「託す」「一任する」というニュアンスで使われます。ビジネスなどにおいて、誰かに重要な任務を任せたいというときにぴったりな表現です。

また、反対に自信満々の様子の相手に、本当に任せていいかどうかを尋ねるときにも以下のように使えます。

A: You can leave this up to me. この件、私に任せてください。

B: Okay, are you sure you can carry the ball? なるほど、本当に君が責任持っていけるんだね?

Are you sure you can …?(本当に~できますか?)というフレーズを使って上記のような使い方もできます。責任を持ち率先してやる、というニュアンスになります。他にも、仕事だけではなく、ぜひ相手にやってもらいたい、というときは、Why don't you carry the ball?(あなたが率先してやったらどう?)のように提案することもできますし、「彼には荷が重すぎる」というときには、

Mike can't carry the ball.

のように否定形にしてあらゆる場面で使うことができます。

このように、アメフトなどの試合でさっそうとボールを運んでチームメイトを率いてる選手の様子を思い浮かべると、このフレーズのニュアンスがより理解しやすくなるでしょう。

反対に、 drop the ball だと「失敗に終わる」という意味になります。

The presentation didn't go well. We dropped the ball. プレゼンはうまくいかなかった。失敗に終わったんだ。

こちらは、うっかり手からボールを落とした様子から、なんとなくイメージできるでしょう。ボールからはちょっと意味が想像しにくいかもしれないので、ここでぜひ覚えておいてください。

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