原因を自分のせいにするか、そうでないか

仕事でも勉強でもスポーツでも、成功や失敗の原因を何に求めるかを原因帰属と言います。

心理学者ロッターは、「ローカス・オブ・コントロール」(統制の位置)という概念を提起しました。自分の行動の結果をコントロールしている要因が自分の内側にあるか外側にあるかということです。

そう言われてもピンと来ないという人が多いかもしれないので、簡単に言えば、成功や失敗の原因を自分のせいにするか、自分以外の要因のせいにするか、ということです。

先ほどの例で言えば、客を怒らせてしまった際に、自分の対応がまずかったと考える人は、客を怒らせた原因は自分にあるとみなしていることになります。一方、「私に落ち度があるとは思えません」「あれは言いがかりです」というような言い訳をする人は、客が怒ったのは客の側の要因によるとみなしている、つまり自分以外の要因のせいにしていることになります。

営業成績が悪い従業員の事例でも、営業をかける際にまだまだ工夫が足りないとか、もっと商品知識を仕入れて信頼を得られるようにしないといけないなどと考える人は、営業成績が悪い原因は自分の力不足にあるとみなしていることになります。一方、「あの会社は何度訪問しても脈なしです」「私の担当地域はどうも資金的に余裕のない会社ばかりで、いくら営業をかけても無駄だと思います」などといった言い訳をする人は、営業成績が悪い原因を担当している会社のせいにしている、つまり自分以外の要因のせいにしていることになります。

このように、原因帰属のスタイルには、自分の能力ややり方のせいにする内的統制型と、他人や状況、運といった自分以外の要因のせいにする外的統制型があることになります。

このような原因帰属のスタイルは、個人の中でかなりの一貫性があるようです。何かにつけて自分の能力や取り組み姿勢、努力に原因を求める人は内的統制型ということになります。一方、顧客とトラブルになっても、自分の落ち度を認めずに相手のせいにしたり、ノルマを達成できなかったときに状況や運のせいにしがちな人は、外的統制型ということになります。

そして、外的統制型の人よりも内的統制型の人の方がモチベーションが高く、勉強でもスポーツでも仕事でも成績が良いことがわかっています。

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言い訳の仕方でモチベーションがわかる