Men's Fashion

ラクできちんと見えるビジカジ ジャケットは「微起毛」

How to

2021.1.18

MEN'S EX

スーツを着ないで仕事をする日が多くなったビジネスカジュアル時代、支持されるのはラクでカジュアル、きちんとみえる軽量なジャケットだ。着やすいのはベーシックな紺。そして季節感を演出できる微起毛素材がおすすめだ。




【Q】ラクなのにきちんと見える、ビジカジ向けのジャケットが知りたいです

スーツじゃなくてよくなったがいきなりカジュアルなのも抵抗ある……― 金融系勤務 48歳 ―

カジュアルのときのジャケット選びが、堅すぎるのもラフすぎるのも嫌で、意外に難しい。― IT関連 40歳 ―

【A】微起毛で薄・軽・伸な紺ジャケが便利です

T-JACKET(ティージャケット)

トラッドなヘリンボーンを色使いで都会顔に

一見紺無地だが、グレー系のヘリンボーン織りで表情を高めた一着。本来トラッドな素材だが、色使いで都会的に見せているのが巧いところ。コンパクトなラペルのダブルブレストも今どきで、ボタンを開けてさらりと羽織るのがサマになる。インナーは丸首ニット一枚でリラックス。でも、ビジカジの基本である紺ジャケで節度をキープ。これぞ、新時代のビジネスカジュアルを象徴する装いだ。5万7000円(三喜商事)

ニット3万9000円/ザノーネ(スローウエア ヴェネツィア 東京丸の内店)パンツ1万7000円/ソブリン(ザ ソブリンハウス) 靴3万9000円/フェランテ(エスディーアイ)鞄8万9000円/J&M デヴィッドソン(J&M デヴィッドソン 青山店)

一見ベーシックな紺だがラクで表情豊かに着こなせる

激変した世の中に対応する”新しいビジネスカジュアル“を提案する本特集だが、その大基本をなすアイテムは以前のビジカジと同様、ベーシックな紺ジャケットだ。ただし、新様式の生活でいっそう高まる快適志向、そして昨今浸透が進む襟なしのインナーやリラックスパンツとの相性を鑑みると、カーディガンのように薄く軽量な仕立てはもはや不可欠な条件といえるだろう。また、ジャージーなど伸縮素材の採用もいまや常識となりつつある。

そのうえで今本誌が提案したいのは、”微起毛“素材を選ぶこと。秋冬の季節感を演出し、さりげない洒落心を醸し出せるのはもちろんだが、表情豊かな素材ゆえドレープがより美しく際立ち、優雅な印象を高めてくれるのが大きな利点だ。これからの時代の”きちんと快適“を実践するうえで、真っ先に手に入れてほしいアイテムである。

BELVEST(ベルヴェスト)

とろけるような手触りながら着るとしっかり立体的

カシミアシルクで仕立てたラグジュアリーな一着。驚くほどしなやかな素材を用いながら、着るとしっかり立体感が出るのがベルヴェストならではの技だ。メランジがかった明るめのブルーで春先まで活躍してくれる。23万9000円(八木通商)

GUY ROVER(ギ ローバー)

シャープさも醸し出すミッドナイトネイビー

ラペルに配されたミシンステッチなど、シャツブランドらしいスポーティな魅力が光るジャケット。ほとんど黒に近いミッドナイトネイビーは、軽快さとともにモードなシャープさも演出。細めのラペル幅ともあいまって、若々しく着こなせるのが魅力だ。2万9000円(ナノ・ユニバース カスタマーサービス)

BAGUTTA(バグッタ)

ラペルの美曲線が目を引くモダンなダブルブレスト

昨今高い評価を獲得しているバグッタの軽快ジャケット。美しくカーブしたラペルや2パッチポケットのダブルブレストが特徴的だ。素材は滑らかなタッチのジャージー。ほのかに光沢感もあり、上品な色気も感じさせる一着だ。5万8000円(ユナイテッドアローズ 丸の内店)

CANALI(カナーリ)

品格を感じさせるクラシック顔が魅力

ウール・コットン・ポリエステルの3者混素材で表情豊かに織り上げたチェックジャケット。やや大柄だが、同系色で抑え派手さを感じさせないのが魅力的だ。素材も作りもソフトで、まるでカーディガンのような着心地だがワイドラペルや繊細なポケット周りのステッチなど、品格を感じさせる仕立てがカナーリらしい。12万5000円(コロネット)

※表示価格は税抜きです。

撮影=黒沼 諭(aosora)、若林武志、伏見早織、武蔵俊介、長尾真志、恩田拓治 スタイリング=四方章敬、宮崎 司(CODE) ヘアメイク=馬場拓也(SEPT) 構成・文=小曽根広光 文=安岡将文、吉田 巌(十万馬力)、秦 大輔、伊澤一臣、柳澤 哲 撮影協力=バックグラウンドファクトリー、EASE

MEN'S EX

[MEN’S EX 2021年1.2&3月合併号の記事を再構成]

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